[給与計算業務の改善]給与計算ソフトへのデータインポート

[給与計算業務の改善]給与計算ソフトへのデータインポート 先週より不定期連載を開始した給与計算業務の改善の第2回目は、給与計算ソフトへのデータインポートを取り上げます。みなさんの周りには「Excelで資料があるにも関わらず給与計算ソフトへ手入力している」という状況はありませんか?デジタルデータを有効活用できるインポート機能についても一度、利用できるかを検討してみてください。



[質問]
 当社では、毎年7月に昇給をしており、今年は4月1日現在で勤続年数1年以上の社員について一律3,000円の昇給を予定しています。昇給後の資料は、給与計算ソフトから現在の基本給をエクスポートして、3,000円を加算することで簡単に作成できました。この後の処理としては、給与計算ソフトに1名ずつ入力する方法しかないのでしょうか?できればこのデータを一括で取り込むような方法があれば利用したいと思っています。


[回答]
 多くの市販の給与計算ソフトでは、データのエクスポート機能のみならず、インポート機能も装備されています。この機能を利用することで、Excelで加工したデータを給与計算ソフトに直接取り込むことができます。データをインポートする際に重要な鍵となるのが、社員1名ごとに振られた固有の番号。一般的な給与計算ソフトでは、社員番号がこれに該当します。今回の場合ですと、エクスポートしたデータを加工していますので、恐らく、この社員番号が振られていることでしょう。これを利用することで、昇給後の額を社員情報(マスター)に取り込むこととなります。
■手順■
給与計算ソフトから社員番号、氏名、現在の基本給をエクスポートする。
をExcelで開き、基本給+3,000円の計算を行う。
をインポートできる形式に変更し、給与計算ソフトへ取り込む。
給与計算ソフト上で、の取り込んだ内容が正しいかチェックを行なう。


例)給与奉行21(OBC)の場合
 取り込みたいデータに受入記号をつけ、受入情報を整備し、ファイル保存。[随時処理]-[汎用データ受入]メニューを選択。受入たい項目を選択し、保存したファイルを指定し、取り込む。


[まとめ]
 Excelというデジタルデータがあるため、これを再度、手入力するということは、時間の無駄のみならず、入力ミスの発生というリスクもはらんでいます。既にデジタルデータとして存在しているものは、それを直接インポートすることで業務の効率化とミスの防止を実現することができます。慣れてしまえば難しい処理ではありませんので、この機会に是非トライしてみてください。



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2007年6月20日「[給与計算業務の改善]給与計算ソフトからのデータエクスポート」
https://roumu.com
/archives/51001264.html

2007年1月17日「給与計算で便利なEXCEL TIPS集「給与計算ソフトのデータをEXCELで活用」」
https://roumu.com
/archives/50861102.html


(宮武貴美)


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