男女雇用機会均等対策基本方針(H19~H23)が制定されました

 先日、厚生労働省より、男女雇用機会均等対策基本方針についての発表がありました。男女雇用機会均等対策基本方針とは、男女雇用機会均等法第4条に基づき策定される方針であり、平成19年度から平成23年度までの5年間について、男女雇用機会均等対策における政府の施策の基本となるべき事項が定められています。「労働者が性別により差別されることなく、また、女性労働者にあっては母性を尊重されつつ、充実した職業生活を営むことができるようにする」を基本的理念に掲げ、以下の具体的施策を行うこととされています。



就業意欲を失うことなくその能力を伸長・発揮できるための環境整備
□公正な処遇の確保(均等法の履行確保/男女間賃金格差の縮小/コース別雇用管理の適正な運用/出産、育児等による休業期間等に対する公平性及び納得性の高い評価及び処遇の推進)
□セクシュアルハラスメント防止対策の推進
□女性の能力発揮のための支援
□母性健康管理対策の推進


仕事と生活の調和の実現に向けた取組
□仕事と生活の調和の実現のための働き方の改革に向けた企業の取組支援・社会的気運の醸成
□育児休業や短時間勤務制度等、仕事と子育ての両立を図るための制度の一層の普及・定着
□介護休業その他の仕事と介護の両立のための制度の定着促進等
□両立が容易となるような職場環境づくりの促進
□地域等における支援サービスの充実


ポジティブ・アクションの推進
□ポジティブ・アクションの理解促進のための周知徹底
□企業の実態に応じた情報提供


多様な就業パターンの選択が可能となるような条件整備
□パートタイム労働対策
□在宅就業対策
□育児・介護等のために一旦退職した女性労働者に対する再就職支援
□女性起業者等に対する起業支援


関係者・関係機構との連携


行政推進体制の充実、強化


 特段目新しい内容はありませんが、この基本方針が発表されたことにより、こうした内容に関する指導が強化されることが想定されます。女性労働者の活用は今後ますます重要な課題となるため、企業でも積極活用する施策をとっていくことが望まれています。



関連blog記事
2007年3月9日「改正男女雇用機会均等法対応のセクハラ規程 ダウンロード開始」
https://roumu.com
/archives/50910960.html


参考リンク
厚生労働省「男女雇用機会均等対策基本方針が制定されました」
http://www.mhlw.go.jp/topics/2007/12/tp1211-2.html


(宮武貴美)


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