多くの職場で見られる「いじめ」の実態
先日、社団法人産業カウンセラー協会より、「産業カウンセラーが見た職場 アンケート調査結果」が発表されました。
この調査結果は、産業カウンセラー440名の回答をまとめたものであり、その内容を見ると「職場のいじめ」と考えられる事例を見たり、相談を受けたりしたことはありますか?との質問に81%のカウンセラーが「ある」と回答をしています。その事例としては、パワハラ78%、セクハラ36%と最近、問題と掲げているハラスメント行為に関する相談が多いことが分かります。さらに、いじめの形態としては、「罵る・怒鳴る・威嚇する」が68%、「無視・仲間外れ」54%と続いており、職場では多くのいじめが見られることが分かります。そして、この職場のいじめと関連があると思われるものに対し、実に80%のカウンセラーが「コミュニケーション能力の低下・欠如」をあげています。
今年の4月、男女雇用機会均等法が改正され、雇用管理上に措置を講ずることが事業主に義務付けられました。この法律ではセクシュアルハラスメントのみを対象にしていますが、ハラスメント・職場のいじめといった幅広い内容を課題と捉える必要があるといえるでしょう。また、実際の対策については、就業規則における服務規律の充実とその周知といった環境整備と共に、多くのカウンセラーが指摘しているコミュニケーションを良好に保つための研修なども求められているのでしょう。
関連blog記事
2007年10月14日「組織を悩ますコミュニケーション下手の増加」
https://roumu.com
/archives/51113496.html
参考リンク
社団法人産業カウンセラー協会「産業カウンセラー440 人が見る職場/悲惨さ増す「職場のいじめ」の実態」
http://www.counselor.or.jp/pdfs/071212.pdf
(宮武貴美)
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