調査開始以来最悪の水準となった大卒の就職内定率
一昨年冬の雇用危機を受け、昨年春には内定取消問題が世間を賑わせましたが、今春大学を卒業予定の大学生は就職超氷河期という現実にぶつかっています。先日、厚生労働省から「平成21年度大学等卒業予定者の就職内定状況調査(平成21年12月1日現在)について」という資料が発表されました。これは厚生労働省と文部科学省が平成22年3月の大学等卒業予定者に対し、就職内定状況等を調査し、取りまとめた資料ですが、この資料によると大学の就職内定率は全体で73.1%となり、調査が開始された1996年以降、最低となりました。男女別にみると、男子は73.0%、女子は73.2%となっています。昨年は、全体・男女別すべてで80%を超えており、7%を超える内定率の落ち込みは、厳しい経済情勢に伴い多くの企業が採用を控えていることがよく分かる結果となっています(グラフはクリックして拡大)。
なお、これらの対策として都道府県労働局を中心に大学生等対象の就職面接会、企業説明会等の開催を実施していますが、新卒内定率の低下は若年労働者のキャリア形成において大きなマイナスに繋がりやすいため、今後の影響が懸念されます。
関連blog記事
2009年11月6日「高校新卒者の就職内定状況が極端に悪化し、9月末の内定率は37.6%に急減」
https://roumu.com
/archives/51647404.html
参考リンク
厚生労働省「平成21年度大学等卒業予定者の就職内定状況調査(平成21年12月1日現在)について」
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r98520000003qgu.html
(宮武貴美)
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