高校新卒者の就職内定状況が極端に悪化し、9月末の内定率は37.6%に急減

高校新卒者の就職内定状況が極端に悪化 昨年来の雇用危機は新卒採用にも直撃し、大学生の内定率も低迷していますが、先日、厚生労働省より「平成21年度高校・中学新卒者の就職内定状況等(平成21年9月末現在)について」という資料が公表されました。これが非常に厳しい結果となっていますので、ここでその概要について取り上げることとしましょう。



高校新卒者
 就職内定者数は前年同期比32.7%減の6万6千人で、就職内定率は37.6%(前年同期比△13.4ポイント)。就職内定率を男女別に見ると、男子は42.6%(前年同期比△15.1ポイント)、女子は31.3%(前年同期比△11.3ポイント)。その原因としては求人数が前年同期比で△46.7%の大幅減となっていることが指摘され、結果として求人倍率も0.89倍(前年同期比△0.63ポイント)に止まっている。なお、過去の推移はグラフ(画像はクリックして拡大)を参照。


中学新卒者
 求人数は前年同期比△50.9%の800人に止まり、求人倍率は0.28倍(前年同期比△0.27ポイント)に止まる。


 このように雇用危機は現役の労働者だけではなく、新卒学生にも直撃しています。なお、高卒新卒者の就職内定率を都道府県別で見ると、三重県が57.7%、愛知県が55.7%と比較的堅調であるのに対し、北海道は14.0%、沖縄に到っては8.0%と地域の経済・雇用状況によって大きなバラツキが出ていることから、地方における雇用問題の深刻さが浮き彫りとなっています。



関連blog記事
2009年10月24日「鳩山政権初の緊急雇用対策が発表に」
https://roumu.com
/archives/51641220.html

2009年8月29日「雇用調整助成金 7月の申請事業所数も過去最高を更新」
https://roumu.com
/archives/51611729.html


参考リンク
厚生労働省「平成21年度高校・中学新卒者の就職内定状況等(平成21年9月末現在)について」
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r985200000028wq.html
厚生労働省「「緊急雇用対策」(平成21年10月23日) 新卒者支援(抜粋)」
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r985200000028wq-att/2r98520000002961.pdf


(大津章敬)


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