来年度から外来にも拡大される高額療養費の現物給付化に関するQ&A
2011年11月4日のブログ記事「外来にかかる高額療養費の現物給付化が来年度からスタート」で取り上げた通り、来年度から高額療養費の現物給付が外来にも拡大され、被保険者の負担が減ることとなります。これに関しては具体的な取扱いが注目されていたところですが、先日、厚生労働省保険局保険課により、事務の実施に関するQ&Aが作成され、協会けんぽおよび健康保険組合に連絡されました
。
このQ&Aは、基本的事項から多数回該当まで幅広い内容を以下の通り16の質問とその回答でまとめられています。
[外来の高額療養費の現物給付化の基本事項]
01.今回の改正により、何が変更となるのか。
02.対象となる医療機関等はどこになるのか。
03.外来診療を受けた場合の高額療養費の現物給付化は、いつから実施されるのか。
[限度額適用認定証関係]
04.月途中に限度額適用認定証又は限度額適用・標準負担額減額認定証が交付された場合、外来の高額療養費の現物給付化はどの時点から実施されることになるのか。
05.平成24年3月31日以前に交付された限度額適用認定証又は限度額適用・標準負担額減額認定証でも外来診療で高額療養費の現物給付を受けることが可能なのか。
06.平成24年4月1日から外来診療における高額療養費の現物給付を受けたい場合、限度額適用認定証又は限度額適用・標準負担額減額認定証はどうすればよいのか。
07.限度額適用認定証又は限度額適用・標準負担額減額認定証の有効期限は。
08.限度額適用認定証又は限度額適用・標準負担額減額認定証はどのような人が必要となるのか。
[外来現物給付化における高額療養費の算出関係]
09.同一の月に複数の医療機関等を受診した場合どうなるか。医科・歯科別はどうなるか。
10.一つの薬局で複数の医療機関の処方せんがある場合はどうするのか。
11.同一月に同一の医療機関で外来と入院を受診した場合どうなるのか。
12.同一月に同一の医療機関に同一の世帯で複数人、受診した場合であって、合算してはじめて高額療養費の対象となるときはどうするのか。
13.同一月に自己負担限度額を超えた後、その月に同じ医療機関で再診を受けた場合はどうなるのか。
14.月途中で保険者が変更になった場合、高額療養費の現物給付化はどのような扱いとなるのか。
[多数回該当関係]
15.平成24年4月の施行段階で多数回該当に該当している場合は引き続き外来でも多数回該当となるのか。
16.多数回該当にあたるかどうか確認するときは、外来と入院で区別されるのか。
今後、協会けんぽ等でわかりやすいチラシが作成されるかとは思いますが、制度開始に先駆け一読しておきたいものです。
関連blog記事
2011年11月4日「外来にかかる高額療養費の現物給付化が来年度からスタート」
https://roumu.com
/archives/51884648.html
2010年月26日「高額療養費の概算額が計算できる協会けんぽ滋賀支部のホームページ」
https://roumu.com
/archives/51772038.html
2010年7月28日「高額療養費制度を分かりやすく解説した資料がダウンロードできます」
https://roumu.com
/archives/51764855.html
参考リンク
法令等データベース「「高額療養費の外来現物給付化」に関するQ&Aについて」
http://wwwhourei.mhlw.go.jp/hourei/doc/tsuchi/T111205S0050.pdf
(宮武貴美)
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