新入社員が「今の会社に一生勤めようと思う」「転職しようと思う」理由
公益財団法人日本生産性本部「2012年度 新入社員 秋の意識調査」の結果は、2012年12月13日のブログ記事「新入社員の半数が「海外勤務のチャンスがあれば応じたい」」で取り上げましたが、今回の調査結果にはいくつも気になる内容がありますので、本日はその中から「今の会社に一生勤めようと思っている」という設問への回答の変化について見ていきたいと思います。
春には希望に溢れて入社してきた新入社員ですが、半年で大きく意識は変化するようです。春の調査では60.1%も見られた「今の会社に一生勤めようと思っている」という回答が、今回の秋の調査では30.6%と半減。29.5ポイントの減少幅は1997年以来過去最大となっています。
それに関連し、「今の会社に一生勤めようと思っている」理由と「きっかけ、チャンスさえあれば、転職してもかまわない」「現在、ぜひ転職したい」理由が公表されています。現在の新入社員の気質を理解し、より安心して勤務してもらうためのポイントですので、各項目について意識した上で職場環境の整備を進めて行きたいものです。
今の会社に一生勤めようと思っている」理由
◆仕事内容・環境について
仕事内容、環境に満足しており、描いたライフプランを送ることができそうだから
給料がよいから
せっかく身につけた専門知識を無駄にしたくないから
福利厚生が整っているので結婚後も続けられる環境であると思う。転職よりも同じ職場の様々な部署で経験を重ねていきたいと今は感じる
一つの仕事を続けることが出来なければ、どこへ行っても同じだと思うからです
しっかり考えて選んだ会社をやめようとは思わないから
◆人間関係について
新しい人間関係を築くのが面倒臭いから
入社にあたって多くの方に支援していただいたため、その方達への恩返しになると考えている
先輩や上司の方が優しく働きやすいため
先輩が多くいるので、その人達には負けられない、目指す人がいる!!
教育担当の先輩が熱心に指導してくださるので、頑張らなければならないと感じているから
◆就職活動について
転職でいい結果が得られるとは思えないから
無職の間が怖い
就職活動をしたくないから
「きっかけ、チャンスさえあれば、転職してもかまわない」「現在、ぜひ転職したい」理由
◆仕事内容・環境について
今現在で退職するまで今の仕事を続けて行ける自信がないため
現在の仕事に楽しさややりがいをあまり感じないから
給料の額に不満がある、且つもっと専門的な知識を生かす場があると思うから
地元に戻りたい
他に良い条件の会社があれば、そちらのほうがよい生活(身体的、精神的に)が送れると思うから
年功序列が崩壊した今、一つの会社に勤め続ける意味がない
◆キャリア・自己実現について
長い人生後悔したくないので、その時々に判断しそれが最善の決断ならば転職もありだと思う
基本は一つの会社勤めだが、チャレンジすることも人生には大切
自分には叶えたい夢があって、今の仕事は手段にしかすぎないから
まだ時間があるので、やりたい事をもう一度見つめ直し、その事に努力する事が出来るから
人生プランが理想がそうだから。(今の会社では達成できないと思う。)
自分の視野(世界)を広げ、キャリア(スキル)アップに役立てたいから。
関連blog記事
2012年12月13日「新入社員の半数が「海外勤務のチャンスがあれば応じたい」」
https://roumu.com
/archives/51968614.html
参考リンク
公益財団法人日本生産性本部「2012年度 新入社員 秋の意識調査」
http://activity.jpc-net.jp/detail/mdd/activity001363.html
(大津章敬)
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