63歳から65歳の団塊の世代の就業希望は働いている人8割超、働いていない人も5割超に

63歳から65歳の団塊の世代の就業希望 独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構から機構ニュース第149号が発行されました。今回のニュースでは、「団塊世代の就業・生活意識実態調査研究会」が行ったアンケート調査の結果が掲載されていますので、今日は、この内容のいくつかをご紹介しましょう。

 この調査は昭和22年から24年生まれの団塊の世代(現在63歳から65歳)ものであり、全体の就業状況としては、「主に仕事をしている」は47.3%、「仕事をかたわらにしている」は8.8%、「仕事をしていない」は43.9%となり、半数近くが継続して勤務をしている状況にあります。その仕事からの収入については、「200~300万円未満」が22.2%、「100~200万円未満」が21.6%、「100万円未満」が11.3%となり、300万円未満が全体の55.1%を占めています。各種統計でみる60歳より前の収入と比較して、収入がかなり下がっている状況にあることがよくわかります。

 また、今後の就業希望については、働いている人が「働きたい」が49.4%でもっとも多く、働いていない人の場合、であっても働くことを希望する人(「働きたい」「働きたくはないが、働かざるをえない」「働きたいが働けそうもない」)が合計で52.4%とかなり多くなる結果となりました。

 働く理由は様々ですが、この調査からみると、働きたいと思っている人は多くあり、社会としては60歳以降の労働力をどのように活用していくかが、課題になっています。今年度より改正高年齢者雇用安定法が施行され、実質65歳定年時代が今後到来してきており、賃金水準や人事制度の見直しも徐々に行われてきています。労働者が納得しながら継続的に働ける場を準備することが企業にとって、今後さらに強く求められるようになるでしょう。


関連blog記事
2013年8月29日「34.7%が個人ごとに異なる決め方をすると回答した60歳代前半層の賃金」
https://roumu.com
/archives/52006931.html

参考リンク
独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構「機構ニュース第149号:依然として、就業意欲が高い団塊世代」
http://www.jeed.or.jp/news/download/news_149.pdf

(宮武貴美)
http://blog.livedoor.jp/miyataketakami/

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