正社員登用を希望する有期契約労働者は40.7% このままでよいは37.5%
2013年10月25日のブログ記事「改正労働契約法の無期転換ルールの対応で11.9%が契約期間の上限を設定」では、連合の「有期契約労働者に関する調査」から有期契約労働者の11.9%が契約期間の上限が設定されたというニュースをお伝えしました。この調査は他にも興味深い内容が見られますので、本日もこの調査の中から有期契約労働者の正社員への転換希望について取り上げたいと思います。なお、この調査は2013年9月14日からの10日間において実施し、週20時間以上労働する民間企業の有期契約労働者1,000名の回答を集計したものとなっています。
まずは有期契約で働くことになった状況と、正社員への転換希望についての回答結果を見てみましょう。
有期契約で働くことになった状況
自ら進んで 51.0% 正社員になれなくて 35.1%
(うち契約社員)
自ら進んで 32.4% 正社員になれなくて 47.6%
(うちパート・アルバイトのみ)
自ら進んで 60.9% 正社員になれなくて 28.4%
今後の働き方の希望
正社員になりたい 40.7% ここままでよい 37.5%
(うち自ら進んで有期契約労働者になった者)
正社員になりたい 18.3% ここままでよい 61.4%
(うち正社員になれなくて有期契約労働者になった者)
正社員になりたい 73.5% ここままでよい 10.2%
非正規労働者の議論の中では雇用の安定のために正社員への転換希望が多いという考えが前提になっていることが多いですが、実際には「正社員になりたい」が40.7%、「ここままでよい」が37.5%と、双方の意見がほぼ同数という結果になっています。もっとも正社員になれなくて有期契約労働者になった者については7割以上が正社員転換を希望しているのも事実ですので、非正規従業員の人事管理においては様々な考えの従業員が混在していることを理解し、その動機にあった人材活用を進めることが重要となります。
関連blog記事
2013年10月25日「改正労働契約法の無期転換ルールの対応で11.9%が契約期間の上限を設定」
https://roumu.com
/archives/52013725.html
参考リンク
連合「有期契約労働者に関する調査」
http://www.jtuc-rengo.or.jp/news/chousa/data/20131024.pdf
(大津章敬)
http://blog.livedoor.jp/otsuakinori/
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