急速に認知が高まる「マタハラ」と考えられる原因
先日、連合が「第2回マタニティハラスメント(マタハラ)に関する意識調査」を発表しました。マタハラとは、働く女性が妊娠・出産を理由とした解雇・雇止めをされることや、妊娠・出産にあたって職場で受ける精神的・肉体的なハラスメントと言われており、連合の調査は昨年に引き続き2回目となるものです。今日はこの調査結果のポイントについて取り上げておきましょう。
マタハラについては、昨年のブログ記事「職場でのマタニティ・ハラスメント(マタハラ)経験者は25.6%」で取り上げたのですが、昨年は「言葉も意味もよく理解している」と回答したのは、わずか6.1%という結果でした。同様の質問を今年も調査していますが、その結果は35.3%となり、実に30%近く増加する結果となりました。次に「職場で「マタハラ」が起こる原因はなんだと思いますか?」という質問の結果を取り上げると、最も多い回答としては66.1%で「男性社員の妊娠・出産への理解不足・協力不足」となっています。2番目以降が30%台であることを考えると、いかに男性の理解や協力が求められているのか、よくわかる結果といえるでしょう。ただし、4番目には38.6%で「女性社員の妊娠・出産への理解不足・協力不足」も入っており、労働環境全体として、妊娠・出産への理解や協力が進んでいないとも判断できます。
マタハラという言葉が言われるようになり、マタハラへの意識が高まるようになっている一方で、男性にとっては実体験ができない妊娠・出産という状況をどのように説明し、理解を求めていくかは、その経験をした女性なのかも知れません。少しでも理解をしてもらえるように、マタハラ被害を訴えるだけではなく、解決策も提示していくことが今後求められるのでしょう。
関連blog記事
2013年5月23日「職場でのマタニティ・ハラスメント(マタハラ)経験者は25.6%」
https://roumu.com
/archives/51993475.html
参考リンク
連合「第2回マタニティハラスメント(マタハラ)に関する意識調査」
http://www.jtuc-rengo.or.jp/news/chousa/data/20140605.pdf
(宮武貴美)
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