6割超の事業所が取り組んでいるメンタルヘルス対策

6割超の事業所が取り組んでいるメンタルヘルス対策 近年、メンタルヘルス不調により休業する者が増えており、企業でのメンタルヘルス対策の重要性が増していますが、企業ではどのような対策が行われているのでしょうか?本日は、厚生労働省の「平成25年 労働安全衛生調査(実態調査)」より、メンタルヘルス不調に対する企業の対応状況についてとり上げましょう。

 まずメンタルヘルス不調により連続1か月以上休業又は退職した労働者の状況をみてみると、過去1年間にメンタルヘルス不調により連続1か月以上休業又は退職した労働者がいる事業所の割合は10.0%で24年調査の8.1%より増加しています。これを産業別にみてみると、「情報通信業」が28.5%と最も多くなっており、「電気・ガス・熱供給・水道」26.2%、「複合サービス事業」22.9%と続いています。

 このような状況に対応するため、メンタルヘルス対策の重要性が高まっていますが、対策に取り組んでいる事業所の割合は60.7%となりました。過去の調査において23年では43.6%、24年では47.2%であったことから年々上昇し、今回は6割を超える結果となりました。併せて、取組内容(複数回答)の上位3つをみてみると、以下のような割合となっています。
労働者への教育研修・情報提供 46.0%
事業所内での相談体制の整備 41.8%
管理監督者への教育研修・情報提供 37.9%

 来年12月から労働安全衛生法の改正により、メンタルヘルス対策の一環として、新たにストレスチェック制度が創設されることになりました(労働者50人未満の事業場については当分の間努力義務)。メンタルヘルス問題は企業経営上のリスク対策であると同時に、社員の会社に対する信頼を守るための重要事項です。社員が安心して働くことができる環境づくりを進めていきましょう。


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2014年9月4日「厚生労働省より改正労働安全衛生法のQ&A集が出されました」
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参考リンク
厚生労働省「平成25年 労働安全衛生調査(実態調査)」
http://www.mhlw.go.jp/toukei/list/h25-46-50.html
厚生労働省「労働安全衛生法の改正について」
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/anzen/an-eihou/index.html

(福間みゆき)

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