増加する死亡災害・死傷災害・重大災害の発生件数

増加する死亡災害・死傷災害・重大災害の発生件数 2015年3月25日のブログ記事「2015年6月からスタートする安全衛生優良企業公表制度とWEBでの自己診断」でも取り上げたように2015年6月から安全衛生優良企業公表制度が始まりますが、これに関連するものとして、先日、厚生労働省より、平成26年の労働災害発生状況が公表されました。これをみると、平成26年は、死亡災害、死傷災害、重大災害の発生件数が、いずれも前年を上回る結果となりました。
死亡災害発生状況
・労働災害による死亡者数は1,057人で平成25年の1,030人に比べ27人(2.6%)増。
・死亡者数が多い業種は、建設業:377人(前年比35人・10.2%増)、製造業:180人(同21人・10.4%減)、陸上貨物運送事業:132人(同25人・23.4%増)。
死傷災害発生状況
・労働災害による死傷者数(死亡・休業4日以上)は119,535人で、平成25年の118,157人に比べ1,378人(1.2%)増。
・死傷者数が多い業種は、製造業:27,452人(前年比375人・1.4%増)、商業:17,505人(同669人・4.0%増)、建設業:17,184人(同5人・0.03%減)、陸上貨物運送事業:14,210人(前年比20人・0.1%増)。
重大災害発生状況
・一度に3人以上が被災する重大災害は292件で、平成25年の244件に比べ48件(19.7%)の増加。

 厚生労働省では、平成25年度より第12次労働災害防止計画をスタートさせており、目標として平成24年比で死亡災害、死傷災害を15%以上減少させることにしています。この状況をみると、上記死亡災害については、建設業で平成24年よりも増加し、死傷災害については陸上貨物運送業、小売業、社会福祉施設、飲食店において、平成24年よりも増加しています。そのため、厚生労働省は今後さまざまな対策を取り組んでいくとしており、企業としても職場の安全対策を総点検したり、建設業や運送業など業種に応じた対策が求められます。


関連blog記事
2015年3月25日「2015年6月からスタートする安全衛生優良企業公表制度とWEBでの自己診断」
https://roumu.com
/archives/52068419.html

参考リンク
厚生労働省「平成26年の労働災害発生状況を公表」
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000083803.html

(福間みゆき)

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