精神障害の労災補償状況 請求件数・支給決定件数共に過去最高を更新

精神障害の労災補償状況 昨日、注目されていた平成26年度の「過労死等の労災補償状況」が公表されました。本日はこの中から精神障害に関する事案の労災補償状況について取り上げましょう。

 そのポイントをまとめると以下のようになります。
請求件数は 1,456件で、前年度比47件の増となり、過去最多。
支給決定件数は 497件(うち未遂を含む自殺99件)で、前年度比61件の増となり、過去最多。
認定率は38.0%で、平成24年度の39.0%に次いで、過去2番目の高さ。

 グラフを見ると分かりますが、2011年12月に精神障害の労災認定基準が改定されましたが、それ以降、認定率は大幅に引きあがっています。結果として支給件数も大きく増加し、平成26年度は過去最高の支給決定件数を記録しました。

 メンタルヘルス不調はいまでは企業の人事労務管理における最重点ポイントとなっています。職場の環境が原因で、社員がこのような問題を抱えるというのは悲しい以外の言葉が見当たりません。リスクマネジメントという観点だけではなく、社員と会社の信頼の問題として捉え、その予防を進めていかなければなりません。


関連blog記事
2014年6月30日「精神障害の労災補償状況 請求件数は過去最高も認定率は若干低下」
https://roumu.com
/archives/52040816.html

参考リンク
厚生労働省「平成26年度「過労死等の労災補償状況」を公表」
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000089447.html

(大津章敬)

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