求人票と実際の労働条件の相違 24%が賃金に関すること

tel これまでも求人票に記載されていた内容と入社後の実際の労働条件が異なることにより、労使トラブルになるケースは多くありました。そのため、厚生労働省では「ハローワーク求人ホットライン」を開設し、ハローワークで公開・紹介している求人の内容が実際と違っていた場合に申し出るよう促しています。
 これに関し、昨日、厚生労働省より「平成27年度ハローワークにおける求人票の記載内容と実際の労働条件の相違に係る申出等の件数を公表します」が公開され、その状況が示されました。その結果は以下の通りです。

●平成27年度の件数
 10,937件(前年度比 10.7%減)
●申出等の内容の上位
 ・賃金に関すること:2,654件(24%)
 ・就業時間に関すること:2,128件(19%)
 ・職種・仕事の内容に関すること:1,439件(13%)

●具体的な要因の上位
 ・求人票の内容が実際と異なる:3,926件(36%)
 ・求人者の説明不足:2,540件(23%)
 ・言い分が異なる等により要因を特定できないもの:958件(9%)

 こうした相違に係る相談を受けた場合は、ハローワークが迅速な事実確認と必要な是正指導などの対応を企業に行なうことになっています。対応状況については、「求人票の内容が実際と異なる」場合には、是正指導を行い、その結果、求人票の内容を変更したり、求人票に合わせ労働条件等を変更する対応が見られています。

 求人票と実際の労働条件に相違がないようにするのはもちろんのこと、齟齬が起きないように、しっかりとした説明も求められます。なお、固定残業代の支給方法については具体的なリーフレットが厚生労働省から発行されていますので、再度、こちらからご確認ください。


関連blog記事
2016年6月6日「ハローワークの求人票に固定残業代の支給を明記する具体的方法」
https://roumu.com
/archives/52106073.html

参考リンク
厚生労働省「平成27年度ハローワークにおける求人票の記載内容と実際の労働条件の相違に係る申出等の件数を公表します」
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000126598.html

(宮武貴美)
http://blog.livedoor.jp/miyataketakami/

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