65歳以上が定年の企業は全体の16.0%

zu今日の大熊社労士ブログ「定年を65歳に引上げると100万円の助成金が支給されます」でも取り上げましたが、臨時国会での補正予算成立を受け、定年を65歳以上に引上げた企業に最大120万円が支給される助成金が創設されました。これに関連した、「平成28年「高年齢者の雇用状況」集計結果」が、先日、厚生労働省から公開されました。

 この集計結果は、企業に対し毎年6月1日現在の高年齢者の雇用状況の報告を求めたものを厚生労働省がまとめたもので、高年齢者雇用確保措置の実施状況などが集計されています。調査結果によると、まずは定年について以下の通りとなっています。

定年制を廃止している企業:4,064社 2.7%
65歳以上が定年の企業:24,477社 16.0%

 のうち、65歳が定年である企業は22,764社で14.9%、66歳以上定年企業は1,713社で1.1%となっています。まだまだ60歳が定年である企業が多くありますが、わずかながら65歳定年へ向かう企業が増えています。 

 次に66歳以上継続雇用等の状況を確認すると、希望者全員が66歳以上まで働ける継続雇用制度を導入している企業は7,444社であり4.9%となっています。そして、70歳以上まで働ける企業は32,478社であり21.2%となっています。この結果を見ると、66歳以上も希望者全員を継続雇用することは難しいものの、能力や意欲等の条件を付した上で長く働くことを望んでいる企業は多いことが分かります。

 今回の65歳超雇用推進助成金で、定年を65歳以上に引上げる企業が多くなるかと思います。定年引上げのメリット・デメリットを考えながら、自社にあった対応を進めたいところです。


関連blog記事
2016年10月31日「定年を65歳に引上げると100万円の助成金が支給されます」
http://blog.livedoor.jp/ookumablog/archives/65757687.html
2016年10月21日「詳細な支給要件が公開された65歳への定年引上げで100万円の助成金」
https://roumu.com
/archives/52116279.html

参考リンク
厚生労働省「平成28年「高年齢者の雇用状況」集計結果」
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000140837.html
(宮武貴美)
http://blog.livedoor.jp/miyataketakami/

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