雇用保険料率引下げが盛り込まれた雇用保険法等改正法案 国会に提出

nlb0113 平成29年の通常国会は、平成29年1月20日に開会したことに伴い、先日、「雇用保険法等の一部を改正する法律案」(以下、「雇用保険法等の改正法案」という)が提出されました。この雇用保険法等の改正法案では、2016年12月6日のブログ記事「来年度から3年間引き下げで検討が進む雇用保険料率」で取り上げたとおり、雇用保険料率の引下げが注目されていますが、以下のような内容が盛り込まれています。

失業等給付の拡充
①リーマンショック時に創設した暫定措置を終了する一方で、雇用情勢が悪い地域に居住する者の給付日数を60日延長する暫定措置を5年間実施する。また、災害により離職した者の給付日数を原則60日(最大120日)延長できることとする。
雇止めされた有期雇用労働者の所定給付日数を倒産・解雇等並みにする暫定措置を5年間実施する。
倒産・解雇等により離職した30~45歳未満の者の所定給付日数を引き上げる。(30~35歳未満:90日→120日、35~45歳未満:90日→150日)
④基本手当等の算定に用いる賃金日額について、直近の賃金分布等を基に、上・下限額等の引上げを行う。
専門実践教育訓練給付の給付率を、費用の最大70%に引き上げる。(最大60%→70%)
⑥移転費の支給対象に、職業紹介事業者(ハローワークとの連携に適さないものは除く。)等の紹介により就職する者を追加する。

失業等給付に係る保険料率及び国庫負担率の時限的引下げ
保険料率及び国庫負担率について、3年間(平成29~31年度)、時限的に引き下げる。(保険料率0.8%→0.6% 国庫負担率(基本手当の場合)13.75%(本来負担すべき額(1/4)の55%)→2.5%(同10%))

育児休業に係る制度の見直し
原則1歳までである育児休業を6か月延長しても保育所に入れない場合等に限り、更に6か月(2歳まで)の再延長を可能にする
②上記に合わせ、育児休業給付の支給期間を延長する。

雇用保険二事業に係る生産性向上についての法制的対応
雇用保険二事業の理念として、「労働生産性の向上に資するものとなるよう留意しつつ、行われるものとする」旨を明記する。

職業紹介の機能強化及び求人情報等の適正化
①a.ハローワークや職業紹介事業者等の全ての求人を対象(※)に、一定の労働関係法令違反を繰り返す求人者等の求人を受理しないことを可能とする。 b.職業紹介事業者に紹介実績等の情報提供を義務付ける。 c.ハローワークでも、職業紹介事業者に関する情報を提供する。
※現行はハローワークにおける新卒者向け求人のみ
②求人者について、虚偽の求人申込みを罰則の対象とする。また、勧告(従わない場合は公表)など指導監督の規定を整備する。
③募集情報等提供事業(※)について、募集情報の適正化等のために講ずべき措置を指針(大臣告示)で定めることとするとともに、指導監督の規定を整備する。
※求人情報サイト、求人情報誌等
④求人者・募集者について、採用時の条件があらかじめ示した条件と異なる場合等に、その内容を求職者に明示することを義務付ける。

 また、雇用保険法の改正予定についてはすでに厚生労働省がリーフレットを作成し、周知を始めました。平成29年3月31日までには成立する見込みですが整理までの動向を注視していきましょう。

↓リーフレット「平成29年度「雇用保険料率」を引き下げるための法律案を国会に提出しました」はこちらからダウンロード!
http://blog.livedoor.jp/leafletbank/archives/51456117.html


関連blog記事
2016年12月6日「来年度から3年間引き下げで検討が進む雇用保険料率」
https://roumu.com
/archives/52119252.html

厚生労働省「雇用保険制度」
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/index.html

(宮武貴美)
http://blog.livedoor.jp/miyataketakami/

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