ハローワークを通じた障害者の就職件数が過去最高に

障害者雇用 2018年は、5年に1回の障害者法定雇用率引き上げの年となり、先日、民間企業の障害者雇用率を現行の2.0%から2.3%(当分の間2.2%、3年を経過する日より前に2.3%)とする答申が行われましたが、これに関連するものとして、厚生労働省より「平成28年度 障害者の職業紹介状況等」が公表されました。

 この結果によれば、平成28年度における障害者雇用の新規求職申込件数は191,853件で、対前年度比4,655件増、2.5%のプラスで、障害種別の詳細は以下のようになっています。
身体障害者 60,663件(前年度比▲4.3%)
知的障害者 34,225件(前年度比+2.4%)
精神障害者 85,926件(前年度比+6.7%)
その他の障害者 11,039件(前年度比+12.6%)
※その他の障害者:発達障害者、高次脳機能障害者、難治性疾患患者等

 次に、就職件数をみてみると全体では93,229件で、前年度比3,038件増、3.4%のプラスとなり、8年連続で増加しています。そして障害種別の詳細は以下のようになっています。
身体障害者 26,940件(前年度比▲3.8%)
知的障害者 20,342件(前年度比+1.9%)
精神障害者 41,367件(前年度比+7.7%)
その他の障害者 4,580件(前年度比+19.5%)

 このように身体障害者の新規求職申込件数、就職件数ともに減少しており、その代わりに精神障害者についてはこれらの件数がともに増加し、いまや精神障害者の雇用なくして、障害者雇用は語れない状況となっています。今後、障害者雇用率の引上げの方針がでていることから、企業としては精神障害者や知的障害者の雇用をどうするかという点の議論が不可欠となります。


関連blog記事
2017年5月31日「障害者法定雇用率は2018年4月に2.2%、その後、更に2.3%へ引き上げへ」
https://roumu.com
/archives/52130528.html

参考リンク
厚生労働省「ハローワークを通じた障害者の就職件数が8年連続で増加」
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000166251.html

(福間みゆき)

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