海外在住者の健康保険の被扶養者の認定の厳格化 日本国籍者も対象に
昨日のブログ記事「海外に住む家族を健康保険の扶養にするときは申立書の添付が必須に」では、今後、様式指定の現況申立書の添付が求められること等を取り上げましたが、引き続き、「「海外に在住し日本国内に住所を有しない被扶養者の認定事務について」に関するQ&A」が公開されました。Q&Aは6分類に分かれ、16項目が掲載されています。
そのうちのいくつかを確認すると、以下のとおり、今回の取扱いの変更により認定がかなり厳密に行われることがわかります。
Q1 通知は「海外認定対象者」を対象としているが、外国籍の者に限らず、日
本国籍の者で海外に在住している者を被扶養者とする場合も、本通知に基づき、被扶養者の認定を行うこととなるのか。
A.日本国籍の者で海外に在住している者を被扶養者とする場合も、本通知に基づき、被扶養者の認定を行うこととなる。
Q3 本通知では、提出を求める確認資料が提出できない場合に、それに代わるものとして本人申立てを行うことを認めない、ということか。
また、本人申立てを認めない場合において、保険者の判断により、例外規定を設けることは可能か。
A.確認書類の提出に代えて本人申立てとすることは認められない。また、本通知の取扱いに例外規定を設置することも認められない。したがって、確認書類を提出できない場合は、認定することはできない。
Q11 本通知に示す「年間収入」とは、見込額でもよいか。
A.本通知に示す「年間収入」は、認定対象者の過去の収入、現時点の収入又は将来の収入の見込みなどから、今後1年間の収入を見込むものとする。その際には、被保険者本人の申立てのみをもって見込額を確認することは認められず、本通知に基づき、収入がある場合は、公的機関又は勤務先から発行された収入証明書、収入がない場合は、公的機関から発行された収入がないことを証明する公的証明書又はそれに準ずる書類により確認するものとする。
Q12 仕送りが手渡しの場合、仕送りの事実と仕送り額はどのように確認すればよいか。
A.仕送りが手渡しにより行われている場合は、認められない。
また、日本国内で就労者の多い主な国については、添付書類の例がQ&Aに掲載されているので、外国人の従業員が多い企業は確認をしておきたいものです。
↓すべてのQ&Aを確認するにはこちらから!
http://wwwhourei.mhlw.go.jp/hourei/doc/tsuchi/T180326T0040.pdf
関連blog記事
2018年3月26日「海外に住む家族を健康保険の扶養にするときは申立書の添付が必須に」
https://roumu.com
/archives/52147854.html
参考リンク
法令等データベース「「海外に在住し日本国内に住所を有しない被扶養者の認定事務について」に関する留意点について(平成30年3月22日事務連絡)」
http://wwwhourei.mhlw.go.jp/hourei/doc/tsuchi/T180326T0040.pdf
(宮武貴美)
http://blog.livedoor.jp/miyataketakami/
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