新入社員の会社選びの基準 6年前と比較すると「待遇の良さ」だけが上昇
2018年6月6日のブログ記事「今年度の新入社員の会社選びの決め手は「研修制度の充実」」では、日本能率協会の調査から新入社員の会社選びの基準について取り上げましたが、同様の調査が東京商工会議所からも出されましたので、本日はその結果を取り上げたいと思います。この調査は、同会議所の新入社員研修に参加した中堅・中小企業の新入社員1,047名。
これによれば、入社した会社を選んだ理由は以下のとおり(2018年度および2012年度)となっています。
仕事の内容がおもしろそう 46.7%←55.1%(▲8.4%)
職場の雰囲気が良かった 35.2%←45.1%(▲9.9%)
自分の能力・個性が活かせる 34.6%←47.3%(▲12.7%)
待遇(給与・福利厚生等)が良い 24.2%←17.2%(7.0%)
採用担当者・社員に好感が持てた 23.2%
将来性・発展性がある 21.2%←25.7%(▲4.5%)
安定性がある 21.1%←22.1%(▲1.0%)
社会貢献度が高い 12.0%
経営者に魅力を感じた 11.2%←22.4%(▲11.2%)
学校や先生に薦められた 10.1%←14.6%(▲4.5%)
学校の先輩・知人がいる 7.2%←8.6%(▲1.4%)
国際性がある 7.1%←8.8%(▲1.7%)
このようにトップは「仕事の内容がおもしろそう」の46.7%ですが、2012年と比較すると▲8.4%と大幅に数値が減少しています。2位の「職場の雰囲気が良かった」は▲9.9%、3位の「自分の能力・個性が活かせる」も▲12.7%と大幅に減少する中、4位の「待遇(給与・福利厚生等)が良い」だけは、2012年よりも7.0%増加し、24.2%となっています。
この結果だけで断言はできませんが、いまの新入社員は仕事に対して生きがいややりがいを求めるのではなく、仕事は効率的に収入を得るための手段であり、仕事以外のものに生きがいややりがいを求めるという傾向が強まっているように感じられます。また「採用担当者・社員に好感が持てた」という項目も23.2%で5位に入っており、採用活動を進める際には注意したいポイントとなっています。
関連blog記事
2018年6月6日「今年度の新入社員の会社選びの決め手は「研修制度の充実」」
https://roumu.com
/archives/52152020.html
参考リンク
東京商工会議所「2018年度 中堅・中小企業の新入社員の意識調査結果について」
http://www.tokyo-cci.or.jp/page.jsp?id=122904
(大津章敬)
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