平成20年9月末時点で約30,000件の契約が残る適格退職年金
適格退職年金制度は平成24年3月をもって廃止となりますが、先日、厚生労働省より適格退職年金の現状に関する事業主と受託機関双方のアンケート結果が公表されました。
これによれば、平成20年9月末現在での適年契約の残存数は、生命保険会社において24,020件(残存率38%)・約217万人、信託会社において約4,932件(残存率54%)・約171万人、全共連において369件(残存率64%)・約9万人、全体で29,321(当初比40%)・約397万人がなお残存している状況にあることが分かりました(グラフはクリックして拡大)。
一方、生命保険会社における適格退職年金の移行状況を見ると、100人未満の移行先は解約が56.4%、中退共が36.3%、確定給付企業年金が2.1%、確定拠出年金が5.0%となっています。これが100~300人未満になると解約が30.9%、中退共が17.4%、確定給付企業年金が27.2%、確定拠出年金が24.0%となり、規模が大きくなるほど企業年金への移行率が高くなっていることが分かります。
適格退職年金制度の廃止まで残り3年を切りました。特に今後は確定給付企業年金への移換事例が増加すると思われますが、各種手続きには相当の時間が必要となりますので、遅くとも今年度中には方針を決定し、具体的な手続きに入ることが望まれます。
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参考リンク
厚生労働省「適格退職年金に関するアンケート結果について」
http://www-bm.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/nenkin/nenkin/tekikaku_c.html
(大津章敬)
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