マタハラの原因は男性社員の理解不足・協力不足という結果に
先日、連合より「第3回マタニティハラスメント(マタハラ)に関する意識調査」が発表されました。2年前に第1回が行われたこの調査ですが、この8月に第3回が実施されました。
2年前の5月に初めて実施された調査では、マタハラ自体の認知度が低く、「言葉も意味もはじめて知った」という人が79.5%、逆に「言葉も意味もよく理解している」という人は6.1%に限られていました。それが、今回の調査では、ほぼ逆転の状況となり、「言葉も意味もはじめて知った」という人が6.4%、「言葉も意味もよく理解している」という人は78.0%となりました。最高裁でマタハラに関連することが争われたり、それに伴い厚生労働省が通達を発出したことで認知が急速に高まったと考えられます。そして、実際にマタハラ被害を受けた人については、正規労働者が34.9%、非正規労働者が75.6%となっています。
そのマタハラの原因についても調査が行われており、多いほうから「男性社員の妊娠・出産への理解不足・協力不足」が67.3%、「職場の定常的な業務過多・人員不足」が44.0%、「女性社員の妊娠・出産への理解不足・協力不足」が39.1%という結果となっています。この結果から、他のハラスメント対策と同様に、どのようなものがマタハラに該当するかということを、研修などで共有していく必要があるのでしょう。
今回の調査は、かなり充実した項目・内容になっていますので、全体を確認することで、マタハラに関する現状を知ることができます。
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2015年7月15日「2日間で500件以上の相談が寄せられた連合の「女性のための全国一斉労働相談」」
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2015年6月4日「増加する労働局へのマタニティハラスメント相談」
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2015年4月2日「マタハラ防止のために通達解釈を示した厚生労働省の不利益取扱いQ&A」
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2015年1月27日「「最高裁判決を受けて改正された均等法・育介法の不利益取扱い禁止等に関する通達」
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2014年6月11日「急速に認知が高まる「マタハラ」と考えられる原因」
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参考リンク
連合「第3回マタニティハラスメント(マタハラ)に関する意識調査」
http://www.jtuc-rengo.or.jp/news/chousa/data/20150827.pdf
(宮武貴美)
http://blog.livedoor.jp/miyataketakami/
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