[年金改正法案④]62万円への引上げが予定される在職老齢年金制度の基準額
老齢厚生年金を受給しながら働く場合、在職老齢年金が適用され、年金額が減額されることになります。減額は、給与および賞与と老齢厚生年金の合計が基準を超えた場合に、基準を超えた額の半額が行われることになっています。
現行の基準額は月50万円(2024年度価格)となっていますが、これが月62万円(2024年度価格)に引き上げられる見込みです。
この見直しは、厚生年金を受け取る年齢になったときの働き方として「年金額が減らないよう時間を調整し会社等で働く」という人が多くいるという調査結果があること等から年金制度改正法案に盛り込まれたものであり、改正されることで、年金を受給しながら働く高齢者が、保険料負担に応じた本来の年金を受給しやすくなり、年金の減額を意識せず、より多く働けることが期待されています。
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参考リンク
日本年金機構「適用事業所と被保険者」
https://www.nenkin.go.jp/service/kounen/tekiyo/jigyosho/20150518.html
厚生労働省「年金制度改正法案を国会に提出しました」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000147284_00017.html
(宮武貴美)

