【集中連載】鳥インフルエンザ~SARSの教訓から拡大する鳥インフルエンザに備える④~
2014年1月31日から集中連載にてお伝えしている鳥インフルエンザのブログ、最終回です。
病院にいくと受付で看護師長らしき方が、「今日はどうされました?」と優しく尋ねてきてくれるのですが、「中国から帰って来ました」と言うが早いか、今までの穏やかな表情からは一変し、とりあえずこちらに来てくださいということで、何か隔離病棟のようなところへ連れていかれました。とにかく勤め先でも病院でも、まるで人種差別を受けているような雰囲気。とは言えそれほど酷い状況が中国では繰り広げられていたのも事実ですので、日本にいる方からすれば仕方のないことでもありますね。
以上が2003年のSARSの渦中にいたときの経験です。ともかく通常業務を遂行するなどはまったく無理な話で、駐在員やご家族の方が中国で生活を営むことすらままならない状況になるということです。
今回の鳥インフルエンザもいつ、人から人への感染が認められるかはわかりませんし、それが無いと言う保証はどこにもありません。企業としてはこのような事態に陥ったときに駐在員に対してどう対処するか、現地法人の従業員に対してはどうか、そして現地法人の運営自体どうするかなど、リスクを想定した危機管理マニュアルを策定しておく必要があります。駐在員の処遇については本社の判断やコントロール下に置かれることが非常に多いため、そのときが来たとしても決して慌てないよう、かつ速やかな対応が求められます。
~了~(清原学)
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