確認しておきたい組織内コミュニケーションの不全ポイント

 多くの企業で「コミュニケーションが十分にできていない」という悩みを耳にします。確かに人事労務管理の現場を見ていると、コミュニケーション不全が様々な問題を引き起こしていることが多く、その改善が強く望まれているのは間違いのない事実であるようです。


 十分なコミュニケーションが取れているか否かは、業務の処理状況や情報共有の度合いを見ればある程度推察できるものです。組織内コミュニケーションの質が低く、また量が少ない組織では、部門間で情報が共有できていないことによるクレームの発生や、部門長間の対立による部下のモチベーションの低下などが発生しやすいものです。以上は組織における水平コミュニケーションの課題でしたが、垂直のコミュニケーションにも注意を払うことが必要です。上司と部下のコミュニケーションが不十分だと、どのような仕事をしたいのかが共有されず、希望と実際の業務のミスマッチに繋がり、離職の原因にもなってしまいます。


 こうした問題を回避するためには、まず社内のコミュニケーションの流れを確認してみることが必要です。社内を見渡してみて、どこの流れが悪いのかを見つけることが、その第一歩になります。そして、阻害している要因があれば、議論を通じてお互いの考えをぶつけ合うことも必要になるでしょう。さらには、部門間、部門内、部下とのコミュニケーションの要となる上司のコミュニケーション能力を高めることも不可欠ではないでしょうか。



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2007年8月18日「意思決定への参加が社員と組織に与える影響」
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2007年7月28日「組織におけるコミュニケーション不全が組織に与える影響」
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(福間みゆき)


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