社員のチャレンジ嫌いを克服するための4つのポイント
会社には様々な考えをもった社員が存在しいます。例えば、働くスタイルからみると、生活とのバランスを取るために定時帰りを好む社員がいる一方で、遅くなってでも自分が納得のいくまで仕事をしたいという考えの社員もいます。また、仕事に対する取り組み姿勢の点でも、積極的にいろいろな仕事に携わりたいという考えを持っている社員と、反対に自分に与えられた仕事以外はしたくないという社員がいます。最近、多くの組織で問題になっているのが、その後者のタイプの社員の増加です。
「最近の若い社員は言われたことはしっかりやるが、積極的に仕事にチャレンジしようとしない」という愚痴が多くの経営者の口より発せられていますが、この「チャレンジ嫌い」の社員の増加は、社員個人に原因があることもありますが、会社側にも問題がある場合が少なくありません。そこで今回は会社として「チャレンジ嫌い」の社員を増やさないためのポイントを4点述べたいと思います。
様々な仕事を知る機会を与える
会社にはどのような仕事があるのか、社員の視点だけでは分かりにくいため、会社が社員に対して自分の担当業務以外の仕事について知ることができる機会を与えていくことが求められるでしょう。アメリカの人事管理の優秀事例として取り上げられることが多いサウスウエスト航空では、他の職場を1日体験する「一日体験デー」を設けているそうですが、こうした取り組みが多くの組織で求められています。
チャレンジの先にあるものを提示する
チャレンジをすることによって、将来どのようになるのか(身につく能力など)を示していくことが求められます。また、会社がチャレンジすることを期待している理由(期待する人材像など)を伝え、社員に挑戦しようと思わせていくことも重要です。
チャレンジを奨励する風土を醸成する
社員の行動は職場の風土に少なからず影響を受けています。そのため、職場の風土が失敗を嫌うというものであれば、社員は失敗することを恐れ、無難な道ばかりを選ぶようになるでしょう。会社がチャレンジを応援していくのであれば、「チャレンジして失敗するよりもチャレンジしないことを好まない」という会社の考えを伝えていき、社員が積極的にチャレンジをしていくような風土を醸成していくことも不可欠でしょう。
失敗のケア
そして最後は、チャレンジしてうまく行かなかったとしても、次回にもチャレンジの機会が与えられるなど、失敗を後でカバーできることを見せていくことが求められます。
最近は若手社員を中心に責任ある仕事を避ける傾向が強まっていますが、その状態を嘆いていても状況は変わりません。社員の意識の変革を起こすには、会社としての環境整備も重要であると考える必要があるのではないでしょうか。
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(福間みゆき)
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