都内企業の大卒初任給平均は前年比3.5%増の210,000円
都市部を中心に人材採用難が大きな経営課題となっていますが、これに伴い、若手の雇い入れ賃金が上昇する傾向が強まっています。そんな中、先日、東京労働局より「平成20年3月新規学校卒業者の求人初任給調査結果」という資料が発表になりました。これは東京都内のハローワークで受理した学卒求人票(大学、短大、専修、高校、中学卒業者向けの求人票)に記載された求人賃金を調査したもの。
これによれば、平成20年3月卒の新卒の学歴別初任賃金(中位数)は以下のようになっています(グラフはクリックして拡大)。
大学 210,000円(前年比+3.5%)
短大 188,500円(前年比+2.7%)
専修 188,000円(前年比+3.3%)
高校 167,000円(前年比+1.2%)
このように昨年から大幅に初任賃金が上昇しており、大学卒は昨年の202,900円から一気に7,100円もアップし、遂に21万円台に突入しました。都市部と地方の格差がますます拡大しているという印象も受けますが、このような大幅な初任賃金の上昇は20代社員を中心とした賃金の中弛みの原因にもなりやすいため、今後の賃金管理においては慎重な対応が求められます。中小企業にとっては極度の人材難の時代がやって来ています。
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参考リンク
東京労働局「平成20年3月新規学校卒業者の求人初任給調査結果」
http://www.roudoukyoku.go.jp/news/2007/20080229-shoninkyu/20080229-shoninkyu.html
(大津章敬)
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