2008年賃上げの見込みは7割が「昨年と同程度」
先日、産労総合研究所より「2008年 春季労使交渉にのぞむ経営側のスタンス」という資料が公開されました。これは全国1・2部上場企業および同社会員企業から任意に抽出した約2,500社を対象に実施された賃上げその他に関する調査結果ですが、今春の賃上げを占う良い資料になっていますので、概要をご紹介しましょう。
2008年の自社の賃上げのスタンスについてはで望もうとしているのかをみると、85.5%が「賃上げを実施する予定」と回答しており、「賃上げは実施せず、賃金を据え置く予定」という企業は2007年の15.5%から4.8%へ激減しています。その上で、自社の賃上げ率はの見込みについては以下のような回答結果(グラフはクリックして拡大)が出ています。
2007年を上回る(1.9%) 9.2%
2007年と同程度(1.8%) 70.2%
2007年を下回る(1.4%) 5.7%
このように7割の企業は、今春の賃上げについて前年同程度と予想しています。今春闘においては、例年以上のプラスを要求している組合も少なくありませんので、これからしばらくは多くの企業で経営サイドとの駆け引きが見られそうです。
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参考リンク
産労総合研究所「2008年 春季労使交渉にのぞむ経営側のスタンス」
http://www.e-sanro.net/sri/ilibrary/pressrelease/press_files/sanro_p080204.pdf
(大津章敬)
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