生活の中での「仕事」優先度は約50%

生活の中での「仕事」優先度は約50% 近年、ワークライフバランスは人事労務の重要なキーワードとなっています。今日は内閣府が行った「仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)に関する意識調査」の結果を取り上げ、ワークライフバランスの現状を見てみましょう。この調査は平成20年8月1日~3日に全国の20歳以上60歳未満の男女2,500人を対象にインターネット上で行われた調査です。


 調査結果の中で注目しておきたいものが、「生活の中での「仕事」、「家庭生活」、「地域・個人の生活」の優先度」についての質問です。この回答を見ると、「仕事」優先を希望とする人は、2.0%にすぎないにも関わらず、現実には約半数が「仕事」を優先しているという結果が出ています(グラフはクリックして拡大)。さらに性別での「仕事」の優先度を結果を確認すると、男性は希望が3.2%、現実が62.2%、女性は希望が0.9%、現実が34.8%と、特に男性に関して希望していないにも関わらず、仕事を優先しなければならない現状があることが分かります。また、このような性別の結果が出た影響として、女性は、「家庭」優先を希望とする人18.3%に対し、現実には、30.2%の人が「家庭」優先という「家庭」が優先になっている状況に繋がっているのではないかと考えられます。


 その他、「「仕事」、「家庭生活」、「地域活動」、「学習・趣味・スポーツなど」、「休養」の時間は十分取れているか」という質問等の他、「あなたのワーク・ライフ・バランス度を点数とすると何点か」という質問もあり、これに関しては、平均51.2点とまだまだワークライフバランスが実現される社会にはたくさんの課題を解決していかなければならないことがよく分かります。


 次回のブログでは、ワークライフバランスが実現される社会に近づくための必要な取り組みについて取り上げてみましょう。



関連blog記事
2008年8月21日「マツダの事例に学ぶワークライフバランスのための具体策」
https://roumu.com
/archives/51394642.html

2008年7月21日「仕事と生活の調和(WLB)推進のための国民運動がスタート」
https://roumu.com
/archives/51375337.html


参考リンク
内閣府「「仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)に関する意識調査」について」
http://www8.cao.go.jp/wlb/index.html


(宮武貴美)


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