進められる企業のたばこ対策~88.5%の事業所で禁煙・分煙措置を実施
日頃、多くの企業を訪問していますが、最近ではほとんどの企業で社内禁煙や分煙などの措置が採られるようになってきました。今回はこの企業のたばこ対策に関して、東京都福祉保健局の「平成19年度働きざかり世代の生活習慣実態調査」における調査結果を見てみることにしましょう。
それによれば、4.6%の事業所が「敷地内全面禁煙」、26.4%が「建物内全面禁煙」、そして57.5%が「分煙」と、全体の88.5%の事業所で何らかの禁煙・分煙措置を実施していることが明らかになっています(グラフはクリックして拡大)。また、この調査では従業員1,000人以上の大規模事業所、50人以上1,000人未満の中規模事業所、50人未満の小規模事業所に分けて集計が行われているのですが、大規模および中規模事業所で喫煙対策を行っていないという回答はゼロで、一部の小規模企業を除けば、ほとんどの事業所で従業員の喫煙に関する規制が行われています。なお、具体的な分煙方法については、40.0%の事業所で「喫煙室を設置し、煙が他の部屋に漏れ出さない」環境が用意されています。
近年、我が国の喫煙率は低下しており、平成18年においては男性が39.9%、女性は10.0%となっていますが、今後、愛煙家にとってはますます肩身が狭くなるような傾向が強まっていくのではないかと予想されます。
なお、このようなたばこ対策は健康増進法および「職場における喫煙対策のためのガイドライン」に基づいて進められています。これらの概要については、2006年6月8日のブログ記事「一段と進められる健康増進法による喫煙対策」にまとめられていますので、あわせてご覧下さい。
関連blog記事
2007年6月6日「89.4%の企業が職場の分煙・禁煙を実施」
https://roumu.com
/archives/50989032.html
2006年6月8日「一段と進められる健康増進法による喫煙対策」
https://roumu.com
/archives/50592250.html
参考リンク
東京都福祉保健局「「平成19年度働きざかり世代の生活習慣実態調査」について」
http://www.metro.tokyo.jp/INET/CHOUSA/2008/06/60i6g200.htm
厚生労働省「新たな職場における喫煙対策のためのガイドラインの策定について」
http://www.mhlw.go.jp/houdou/2003/05/h0509-2.html
財団法人健康・体力づくり事業財団 「成人喫煙率(厚生労働省国民健康栄養調査)」
http://www.health-net.or.jp/tobacco/product/pd100000.html
(大津章敬)
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