雇用保険法、派遣法など通常国会に提出予定の厚生労働省関係法案

通常国会に提出予定の厚生労働省関係法案 火曜日に通常国会がスタートしましたが、この通常国会に厚生労働省が提出する主要法案が明らかになりました。目玉はやはり雇用保険法と労働者派遣法になりますが、それ以外にも確定拠出年金法なども改正が予定されており、人事労務実務家にとっては目が離せない国会となりそうです。主要なものを以下に列挙します。



雇用保険法の一部を改正する法律案
 雇用保険制度の安定的運営を確保するため、平成21年度における求職者給付および雇用継続給付に係る国庫負担として3,500億円を追加する措置を講ずる。
雇用保険法等の一部を改正する法律案
 現下の厳しい雇用失業情勢を踏まえ、非正規労働者に対するセーフティネット機能の強化、雇用保険の財政基盤の強化等を図るために所要の措置を講ずる。
企業年金制度等の改善等を図るための確定拠出年金法等の一部を改正する法律案(仮称)
 国民の高齢期における所得の確保をより一層支援する観点から、企業年金制度等の改善等を図るため、確定拠出年金法、確定給付企業年金法、厚生年金保険法および国民年金法について所要の改正を行う(画像はクリックして拡大)。
労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律等の一部を改正する法律案
 常用雇用以外の労働者派遣や製造業務への労働者派遣を原則として禁止するとともに、派遣労働者の保護及び雇用の安定のための措置の充実を図る等、労働者派遣事業に係る制度の抜本的見直しを行う。
平成22年度における子ども手当の支給に関する法律案(仮称)
 次代の社会を担う子どもの育ちを支援するため、平成22年度において、中学校修了前までの子どもに子ども手当を支給する制度を創設する。
介護保険法施行法の一部を改正する法律案
 介護保険法の施行日前に市町村の措置により特別養護老人ホームに入所していた者について講じている利用料、居住費及び食費の負担軽減措置について当分の間延長する。
児童扶養手当法の一部を改正する法律案(仮称)
 一人親家庭の生活の安定と自立の促進等を図るため、児童扶養手当について父子家庭の父を支給対象とする措置を講ずる。


 昨日の鳩山首相のtwitterでは「今日も中身の濃い議論ができたと思います。通常国会の会期は150日。国民のみなさんのために、一日一日全力を尽くしていきます」と呟かれていましたが、「政治とカネ」問題に終始するのではなく、国民に目を向けた実質的な議論を戦わせてもらいたいものです。



関連blog記事
2010年1月15日「今春の施行に向け「おおむね妥当」とする答申が出された改正雇用保険法」
https://roumu.com
/archives/51682530.html

2010年1月8日「3月にも大幅な引上げが見込まれる協会けんぽの保険料率」
https://roumu.com
/archives/51679156.html

2009年12月31日「労政審 注目の改正労働者派遣法の答申を公表」
https://roumu.com
/archives/51673876.html


参考リンク
厚生労働省「第7回 厚生労働省政策会議議事次第」
http://www.mhlw.go.jp/seisaku/kaigi/2010/01/k0114-1.html
鳩山由紀夫 on Twitter
http://twitter.com/hatoyamayukio


(大津章敬)


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