4月より改廃・新設された高齢者雇用に関する助成金制度

 毎年4月には多くの助成金制度の改廃や新設が行なわれますが、今年も管轄する官公署等から様々な情報が公開され始めています。そこで本日は高齢者雇用に関する助成金の改正状況について取り上げておきましょう。


【定年引上げ等奨励金】
中小企業定年引上げ等奨励金(改正)
 65歳以上のへの定年の引上げや希望者全員を対象とする70歳以上までの継続雇用制度の導入等を行った企業に一定額を支給する奨励金です。今回、以下の点が改正されることになりました。
(1) 支給申請は、制度導入後に6か月以上運用を行った後に行う
(2)「70歳以上定年引上げ又は定年の廃止」、「希望者全員70歳以上継続雇用」の制度導入の場合、支給申請日の前日において当該事業主に1年以上継続して雇用されている64歳以上の雇用保険被保険者(法人等設立の場合は当該事業主に雇用されている64歳以上の者)がいない場合、支給額が従前の半額となる


 平成22年度4月1日以降に制度を導入する事業主または新たに設立する法人等に適用されます。


高年齢者雇用確保充実奨励金(仮称)の新設
 今回の改正で「高年齢者雇用確保充実奨励金(仮称)」が新設されます。この奨励金は、事業主団体が傘下企業を対象に「65歳以上定年企業等」および「70歳まで働ける企業」の普及並びに高年齢者雇用確保措置の完全実施および高年齢者雇用確保措置の定着・充実等を目的とした事業を実施した場合に、当該事業に要した経費(基本支給額上限300万円)および事業の成果に応じた額(上乗せ支給額上限200万円)が支給されるものです。


 平成22年度4月1日以降に高年齢者雇用確保充実奨励金事業計画書を提出し、認定を受けた事業主団体に適用されます。


中小企業高年齢者雇用確保実現奨励金(廃止)
 平成21年度末をもって廃止。ただし、平成21年度末までに事業計画の申請を行った事業主団体については従前のとおり支給されます。


高年齢者雇用モデル企業助成金(改正)
 65歳以上まで働くことのできる新たな高年齢者の職域の拡大や処遇の改善等に係る取組計画の認定を受け、取組をした事業主に対し、取組費用の一部が助成されます。今回の改正で職域拡大モデルおよび処遇改善モデルのうち65歳未満の定年を定めている、または65歳未満までの継続雇用制度を導入している事業主に加えて、65歳までの継続雇用制度を導入している事業主(希望者全員を対象とする65歳までの継続雇用制度または70歳までの継続雇用制度を導入している事業主を除く)についても支給対象になります。


 平成22年度第1回職域拡大等計画書受付(5月6日~5月31日)の対象事業主から適用されます。


【高年齢者等共同就業機会創出助成金】
 法人の主たる事務所が所在する都道府県における有効求人倍率に応じた支給割合を支給対象経費に乗じた額(上限500万円)が事業主に対して支給されていますが、この支給割合が以下のとおり変更されます。
〔改正前〕
 有効求人倍率が全国平均未満の場合は支給割合を2/3とする
 有効求人倍率が全国平均以上の場合は支給割合を1/2とする
〔改正後〕
 有効求人倍率が有効求人倍率 1.00未満の場合は支給割合を2/3とする
 有効求人倍率が有効求人倍率 1.00以上の場合は支給割合を1/2とする


 平成22年度4月1日以降に法人設立登記された事業主に適用されます。



関連blog記事
2010年3月24日「4月1日より助成率の引き下げが予定される中小企業雇用創出等能力開発助成金」
https://roumu.com
/archives/51708429.html

2009年2月19日「平成21年2月6日よりキャリア形成促進助成金が拡充」
https://roumu.com
/archives/51506044.html


参考リンク
独立行政法人高齢・障害者雇用支援機構「平成22年4月1日から高齢者助成金の取扱いが一部改正されます。」
http://www.jeed.or.jp/elderly/employer/subsidy/subsidy_kaisei.html


(宮武貴美)

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