平成24年度から10%超に引き上げられる見込みとなった協会けんぽ保険料率

協会けんぽ保険料率 先週、協会けんぽから「平成24年度協会けんぽの収支見込みについて」という資料が発表されました。これまで協会けんぽの保険料率は2年連続で引上げになっており、来年度の保険料率が注目されていましたが、この発表によると、来年度も保険料率を引上げざるを得ない状況とされています。

 平成23年度の協会けんぽの保険料率は全国平均で9.50%となっています。この水準は2年度連続での引上げの結果であり、「3年連続の引上げ」、「10%を超える水準」といった事態を避けるため、協会けんぽでは医療費に対する国庫補助率の引上げを求めてきました。しかし、平成24年度の概算要求において国庫補助率は現状のままとされたことから、保険料率の水準も以下のとおりの見込みとなりました。

高齢受給者に係る自己負担引上げ凍結を解除した場合
  9.50%⇒10.14%(0.64%ポイント増)
高齢受給者に係る自己負担引上げ凍結を継続した場合
  9.50%⇒10.20%(0.70%ポイント増)

 の10.20%へ引上げとなった場合、標準報酬月額を28万円、賞与月額を年1.41ヶ月分という者の場合の保険料負担(労使負担合計)は、月額で2,190円増、年額で26,284円増となっています。労務ドットコムでは今後もこの情報に注目していきたいと思います。


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参考リンク
協会けんぽ「平成24年度協会けんぽの収支見込みについて」
http://www.kyoukaikenpo.or.jp/news/detail.1.83392.html

(宮武貴美)

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