36協定を締結している中小企業は43.4%に留まる
昨日のブログ記事「労働基準法の代替休暇制度の導入をしている企業は全体の4分の1強」では、改正労働基準法導入後の代替休暇について取りあげましたが、今日は厚生労働省の「第104回労働政策審議会労働条件分科会資料」として公開されている「平成25年度労働時間等総合実態調査結果」の中から36協定の締結率について取りあげましょう。
この調査は、時間外労働および休日労働の実態、割増賃金率の状況、裁量労働制の実態等を把握することを目的として、実施されたものです。前回の調査が平成17年度であったことから、約8年ぶりに調査されています。この中には、時間外労働・休日労働に関する労使協定の締結に関して調査されたものがありますが、労使協定を締結している事業場は55.2%に留まったとのことです。企業規模の数値を見ると、大企業が94.0%、中小企業は43.4%という結果になっており、中小企業の締結率の低さが目立つ結果となりました。
労使協定を締結していない理由としては、そもそも時間外労働や休日労働がないという事業場が43.4%あるものの、36協定の存在を知らなかったと回答している企業も35.2%あり、まだまだ労働基準法が浸透されていない状況があると判断できます。
ただし、前回の調査時には、36協定を締結している事業場が37.4%であった結果から考えると、労働法に関する遵法意識の高まりが全体的にあるといえるのではないでしょうか。この調査の項目は多岐に亘っており、かなり興味深い内容が詰まっていますので、是非、その他の項目についてもご確認ください。
関連blog記事
2013年11月25日「労働基準法の代替休暇制度の導入をしている企業は全体の4分の1強」
https://roumu.com
/archives/52017402.html
2010年3月9日「36協定およびその記載見本がダウンロードできます」
https://roumu.com
/archives/51705911.html
参考リンク
厚生労働省「第104回労働政策審議会労働条件分科会資料」
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/0000028036.html
※本ブログで紹介した資料は、「資料No.2-1」です。
(宮武貴美)
http://blog.livedoor.jp/miyataketakami/
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