進められる新卒の初任給見直し 23.2%が全学歴引き上げへ
労務行政研究所は先日、「2014年度 新入社員の初任給調査」の結果を発表しました。これは東証第1部上場企業1,696社と、生命保険、新聞、出版でこれに匹敵する大手企業11社を加えた合計1,707社のうち、回答のあった237社を集計したもの。よって大企業の結果と見る必要がありますが、新卒の初任給に引き上げの動きが明確に見られています。
調査によれば、2014年度の初任給を前年度と同額に据え置いた企業は75.5%に止まり、23.2%の企業で全学歴引き上げと回答しています。初任給の据え置き率は、2009年度以降は95%前後で推移していましたが、採用難や今春のベースアップの実施を背景に2014年度は一転約20ポイントの大幅低下となりました。
実際の初任給額は、学歴別で以下のようになっています。
大学院卒博士 241,085円(前年比プラス228円)
大学院卒修士 222,998円(前年比プラス461円)
大学卒(一律) 206,258円(前年比プラス582円)
大学卒(基幹職) 207,512円(前年比プラス227円)
大学卒(補助職) 182,593円(前年比プラス191円)
短大卒(事務) 174,329円(前年比プラス457円)
高専卒(技術) 183,186円(前年比プラス572円)
専門卒(2年制・事務) 176,502円(前年比プラス487円)
高校卒(事務・技術:一律) 161,687円(前年比プラス552円)
高校卒(事務・技術:基幹職) 170,001円(前年比プラス165円)
高校卒(事務・技術:補助職) 161,459円(前年比プラス157円)
高校卒(現業) 164,232円(前年比プラス680円)
今後、新卒採用が激戦になるにつれ、初任給の見直しが求められるケースが増加すると思われます。そうした際に参考にして頂ければ幸いです。
関連blog記事
2014年4月30日「経団連調査の役職別賃金 部長は685,990円 課長は524,960円」
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/archives/52034410.html
2013年11月6日「90.3%の企業が初任給を据え置き」
https://roumu.com
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参考リンク
労務行政研究所「2014年度 新入社員の初任給調査」
http://www.rosei.or.jp/research/pdf/000062289.pdf
(大津章敬)
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