経団連調査の学卒初任給 大卒は前年比4,238円増の217,981円
新卒採用の初任給の上昇が続いています。今回は先日、経団連が公表した2019年3月卒「新規学卒者決定初任給調査結果」を取り上げます。なお、この調査は経団連企業会員および東京経営者協会会員企業2,037社を対象に実施されたもので、集計企業数498社(製造業 49.6%、非製造業 50.4%、従業員 500 人以上 78.7%)となっています。よって基本的には大企業の調査と見るのが良いでしょう。
これによれば、「前年の初任給から引き上げた」と回答した企業は 57.2%と、前年(59.0%)より若干減少したものの、2年連続で6割弱と、高い水準になっています。そして学歴別の初任給は以下のとおりです。
大学院卒 235,888円(+3,237円)
大卒 217,981円(+4,238円)
短大卒 183,294円(+2,519円)
高校卒(事務系) 170,932円(+2,540円)
高校卒(現業系) 171,056円(+1,655円)
このように大卒初任給は前年比4,238円増の217,981円となり、22万円台が見えてきました。新卒採用において初任給は比較的大きな要因になりますので、相場から見劣りしない水準の確保は重要ですが、既存社員とのバランスなどの面でも難しさが増している印象です。
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2019年7月25日「止まらぬ学卒初任給上昇 20年振りに「引き上げ」が「据え置き」を上回る」
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2019年5月21日「東証一部上場企業の2019年度新卒初任給 大卒212,304円、高卒170,505円」
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2018年12月3日「新卒の初任給の水準が上昇しています」
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参考リンク
経団連「2019年3月卒「新規学卒者決定初任給調査結果」の概要」
http://www.keidanren.or.jp/policy/2019/088.pdf
(大津章敬)