厚生労働省 障害者の雇用安定を図る「就労パスポート」を作成
障害者雇用の重要性が高まる中、厚生労働省は「精神障害者等の就労パスポート作成に関する検討会」での検討を踏まえ、障害のある方に向けた「就労パスポート」を作成しました。この「就労パスポート」は、以下の項目より構成されており、障害のある人が、働く上での自分の特徴や希望する配慮などを整理することで、就職や職場定着の促進を図るための情報共有ツールです。
(1)職務経験
これまで職場や、福祉サービス事業所などで経験した職務または作業とその期間を記入(受障前のものも含む)
(2)仕事上のアピールポイント
職場などでできていた(できている)ことや自分の強みが発揮できそうな職種・作業内容、培ってきたスキルを記入
(3)体調管理と希望する働き方
・ストレス・疲労
・通院のための休暇
・服薬管理のための配慮
(4)希望する働き方
・1日の勤務時間
・1週間の勤務日数
・作業環境
・休憩の取り方
・業務量や作業内容・方法などの調整
・業務を安定して遂行するために必要な機器、設備の調整
(5)作業遂行面
・指示内容などの理解
・優先順位づけ、予定変更への対応
・正確さ、作業ペース
・安定した作業、質問・報告、共同作業など
・結果のふり返り、目標設定
このツールを活用することで、以下のようなメリットが期待できます。
■就職活動段階
・他機関(就労パスポートの作成支援を受けた支援機関とは異なる支援機関)の利用登録時に、自分にとって必要な支援の内容を支援者と一緒に検討する
・職場実習前や採用面接時に、職場の担当者へ説明し、職務の設定などの参考にしてもらうなど
■就職後
・就職時に、現場責任者や上司・同僚などへ説明し、体調把握、作業指示、コミュニケーションなどにおいて参考にしてもらう
・就職して一定期間経過後、就職初期に講じられた配慮の実施状況、就職後の状況変化に応じた見直しの必要性などについて、上司・同僚、支援機関と一緒に確認するなど
以下の参考リンクのページでは、障害のある方向けの活用の手引きや、支援機関、事業主向けの活用ガイドラインも用意されています。障害者雇用をより効果的に進めるためのツールとして活用されてはいかがでしょうか?
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https://roumu.com/archives/52172677.html
2019年4月22日「平成30年の障害者雇用状況 法定雇用率達成企業の割合は45.9%」
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参考リンク
厚生労働省「障害のある方向けの「就労パスポート」を作成しました」
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_07832.html
(大津章敬)