新型コロナウイルスによる休業について雇用調整助成金の活用が検討できます

 新型コロナウイルスの社会への影響が大きくなっている。


大熊社労士
 おはようございます!
服部社長服部社長
 おはようございます。しかしまあ、新型コロナウイルスの影響がここまで大きくなるとは思いませんでしたね。確かに高齢者や基礎疾患があるような人の場合にはリスクが高いですが、そうでない場合の致死率は非常に低いので、個人的にはここまでしなくてもというように感じています。
大熊社労士
 そうですね。昨日もたまたまドラッグストアに行ったのですが、マスクや消毒用のアルコールだけでなく、トイレットペーパーの棚までまったく商品がありませんでした。文字通り、パニック状態となっていますね。
福島照美福島さん
 やはり、本日から小中高校を休校にするという発表をしたことが大きいのではないでしょうか。あの報道を聞いて、多くの国民はそんなに大変なことが起こっているのかと認識したはずです。そこにSNSなどでのデマのような情報が加わって、パニック状態になってしまったのだと思います。
宮田部長宮田部長
 オイルショックのときのような光景が見られたのは、さすがに驚きましたね。私なんかは比較的楽観的な方なので、すぐに終息するのではないかと思って、手洗いとうがいだけ徹底してます。
大熊社労士
 基本的にはそれでよいのだと私も思うのですが、日本だけではなく、海外でもかなり影響が出ているようですから、今後の世界経済や雇用に与える影響を心配しています。
服部社長
 本当にそうですね。当社はまだそこまで影響はありませんが、知り合いの会社などは中国から資材が入ってこないので、このまま行くと近日中には操業停止に追い込まれる可能性があると話していました。本当に影響が大きくなってきています。
大熊社労士
 そうなのです。これまでは外国人旅行者の減少などでインバウンドの需要がなくなったホテルや飲食店などが大変だという話をしていたかと思いますが、その影響は全業種的に出始めています。よって、今後、従業員の休業などを行う企業も多くなるのではないかと予想されています。
服部社長
 まるでリーマンショックの再来のようですね。
大熊社労士
 本当にそのような状態になってきています。リーマンショックのとき、御社でも休業を行い、雇用調整助成金を申請されましたが、覚えていらっしゃいますか?
宮田部長
 はい、はっきり覚えていますよ。懐かしいですね。
大熊社労士
 今回の新型コロナウイルスでも、雇用調整助成金を活用し、雇用を維持するというケースが増えそうですが、厚生労働省ではその動きを受け、先日、支給要件等の緩和を発表しました。
服部社長
 そうですか。それは知り合いの社長にも教えてあげないといけないので教えてください。
大熊社労士大熊社労士
 はい、そもそも雇用調整助成金とは、景気の変動、産業構造の変化その他の経済上の理由により、事業活動の縮小を余儀なくされた事業主が、一時的な雇用調整(休業、教育訓練または出向)を実施することによって、従業員の雇用を維持した場合に助成されるというものです。
福島さん
 リーマンショックの際は、景気の急激な悪化で生産量の調整を迫られた製造業などが、休業を実施して、この助成金を申請していましたね。
大熊社労士
 そうでしたね。その差異の受給額ですが、休業を実施した場合、事業主が支払った休業手当負担額の中小企業の場合は3分の2、大企業の場合は2分の1となっています。また教育訓練を実施した場合には、1人1日当たり1,200円が加算されるというものです。この雇用調整助成金ですが、先日より、新型コロナウイルス感染症の影響を受ける事業主についても対象に加えられました。その結果、日本人観光客の減少の影響を受ける観光関連産業だけでなく、部品の調達・供給等の停滞の影響を受ける製造業なども幅広く特例措置の対象となることとなりました。
服部社長
 ということは知り合いの会社でも申請できそうですね。
大熊社労士
 そうだと思います。是非、教えてあげてください。さて、特例措置の内容ですが、休業等の初日が、2020年1月24日から2020年7月23日までの場合に以下の内容が適用されます。
(1)休業等計画届の事後提出が可能とされます。
(2)生産指標の確認対象期間が3か月から1か月に短縮されます。
(3)最近3か月の雇用指標が対前年比で増加していても助成対象とされます。
(4)事業所設置後1年未満の事業主についても助成対象とされます。
服部社長
 これはかなりの要件緩和のように思えますね。
大熊社労士
 そう思います。この内容は先週金曜日に発表になったばかりですので、まだこれから詳細な情報が出て来ると思います。また追加情報が出てきましたらお伝えしたいと思いますが、まずは雇用調整助成金の活用ができるということを覚えておいて頂ければと思います。
服部社長
 分かりました。ありがとうございます。

>>>to be continued

大熊社労士のワンポイントアドバイス[大熊社労士のワンポイントアドバイス]
 おはようございます。大熊です。今回は先週金曜日に厚生労働省より発表された新型コロナウイルスに関する雇用調整助成金の要件緩和について取り上げました。新型コロナウイルスは当初の想定を大きく超え、世界経済を揺るがすほどの問題に拡大しています。今後、休業を余儀なくされる企業も増加するのではないかと思います。そのような場合にはこうした助成金制度の活用も検討していきましょう。


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2020年2月29日「新型コロナウイルスの対応で雇用調整助成金の特例措置が大幅に拡大されました」
https://roumu.com/archives/101087.html
2020年2月24日「新型コロナウイルスに罹患した社員が出た際の賃金はどのようにすればよいですか?」
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2020年2月28日「新型コロナウイルスに関する経産省等の支援策」
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2020年2月17日「新型コロナウイルス感染症の影響に伴う雇用調整助成金の特例がスタート」
https://roumu.com/archives/100938.html

参考リンク
厚生労働省「新型コロナウイルス感染症の影響に伴う雇用調整助成金の特例措置の対象事業主の範囲の拡大について」
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_09852.html?fbclid=IwAR0hgp9beUxFBWBlNl6YKq8cIMwljv4VjYOm77ctAg-rAWXP3JncUWe2qgo
厚生労働省「雇用調整助成金」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/kyufukin/pageL07.html

(大津章敬)