厚生労働省が設置する「ハラスメント悩み相談室」

 パワーハラスメント防止の法制化について、大企業の施行が2020年6月1日と確定し(令和元年12月4日の官報で公告)、企業におけるハラスメント防止の重要性が増しています。

 ハラスメント防止のためには、事業主の方針の明確化やその周知・啓発から取組むことになりますが、次に求められるものとして、あらかじめ相談窓口を設置することが求められます。

 相談窓口の設置では、相談に対応する担当者をあらかじめ定めることや、相談に対応するための制度を設けることが必要であり、外部の機関に相談への対応を委託することも具体的な対応の一つとなっています。

 これに関連し、厚生労働省では委託事業の一つで2019年6月17日より「ハラスメント悩み相談室」を設置し、職場におけるハラスメントのことで悩んでいる人、困っている人の相談に乗っています。

 相談は、フリーダイヤルの電話相談のほか、相談フォーム・メールを設けて行うことになっており、電話相談では平日12:00~21:00と比較的の夜遅い時間帯まで相談を受け、また、土曜・日曜も10:00~17:00まで相談を受ける体制となっています。

 ハラスメントへの対応は社内の相談窓口にて、相談を受けられる体制を整え、相談があったときには迅速に対応できるようにすることになります。このように公的機関で比較的、気軽な方法により相談ができる窓口があることを認識しつつ、ハラスメント防止の強化を図っていきましょう。


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参考リンク
厚生労働省委託事業「ハラスメント悩み相談室」
https://harasu-soudan.mhlw.go.jp/

(宮武貴美)

http://blog.livedoor.jp/miyataketakami