社会保険庁廃止に伴う都道府県別健康保険料率設定の影響

社保庁廃止に伴う都道府県別健康保険料率設定の影響 社会保険庁の不祥事はテレビや新聞で大きく取り上げられ社会問題化していますが、この社会保険庁は今後、「日本年金機構」と「全国健康保険協会」という2つの非公務員型の法人に分割されることが決まっています。この2つの組織のうち、今日は平成20年10月に設立される全国健康保険協会(画像はクリックして拡大)について取り上げてみましょう。


 この全国健康保険協会は社会保険庁が担っている機能のうち、健康保険事業を担う法人です。つまり現在、中小企業等の被用者とその家族(約3,600万人)が加入する政府管掌健康保険の保険給付・保健事業等がここに引き継がれることになります。組織形態は本部の下に全国47ヶ所の都道府県支部を持ち、支部単位で地域の実状を踏まえて、以下の事業を行うこととされています。
保険運営の企画
 保険料率の設定、財政運営、医療費分析など
保険給付
 被保険者賞発行、窓口サービス・相談、保険給付、レセプトの点検など
保健事業(予防)
 健康診断、保健指導など


 この中で影響が大きいと予想されるのが、健康保険料率が都道府県別に設定される予定となっていることです。適用所在地によって保険料の負担が変わるという問題だけではなく、複数の適用事業所を管理する会社では給与計算が煩雑になるなど、大きな影響を受けることになりそうです。



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参考リンク
社会保険庁「社会保険庁の廃止と2分割について」
http://www.sia.go.jp/top/kaikaku/houan/haishi.pdf


(宮武貴美)


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