年金受給者の「給与所得者の扶養控除等の申告書」提出

 高年齢者雇用安定法が施行されて2年が経過しようとしています。今日は、近年増加している年金を受給しながら働いている労働者の税金取り扱いについて取り上げてみましょう。



[質問]
 当社では、昨年定年退職した社員がいます。しばらくはのんびりしたいということで、定年退職後は年金をもらって趣味に没頭していたようですが、来月から再度当社でアルバイトをしていただくことになりました。この方の場合、アルバイトの時間は短いので主となる収入は年金となります。給与から控除する税金は、乙欄で計算すればいいのでしょうか?


[回答]
 この方が、平成20年分給与所得者の扶養控除等(異動)申告書を提出するのであれば税金は原則として甲欄が適用されることになります。


 原則として年金は雑所得、給与は給与所得と別々の所得で取り扱われます。年金は年金にかかる扶養親族等申告書を給与は給与にかかる扶養親族等申告書を提出することで、各種控除を勘案した税率により源泉が行われることになります。したがって、今回のケースにおいて年金が主となる収入であったとしても平成20年分給与所得者の扶養控除等(異動)申告書が提出されれば、甲欄にて源泉を行うこととなります。


[まとめ]
 配偶者または扶養親族に係る控除および受給者本人にかかる障害者控除等の各種控除は年金及び給与の二重で受けることはできません。二重で受けた場合には確定申告により所得税の精算を行う必要があります。



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参考リンク
社会保険庁「「平成20年分 公的年金等の受給者の扶養親族等申告書」の提出について」
http://www.sia.go.jp/topics/2007/n1025_1.pdf
社会保険庁「扶養親族等申告書に関するQ&A」
http://www.sia.go.jp/sodan/nenkin/fuyo_ans01.htm#qa08
国税庁「[タックスアンサー]No.1600 本人が受け取る公的年金等」
http://www.nta.go.jp/taxanswer/shotoku/1600.htm


(宮武貴美)


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