見直しが進められる社員旅行 実際の従業員の反応は

見直しが進められる社員旅行 実際の従業員の反応は 成果主義の進展による個人主義の増加や組織内コミュニケーションの不全により、従来の日本企業の良さであった家族的チームワークという組織力が低下しているという反省から、ここ数年、多くの企業で社内行事の復活が見られるようになっています。そうした取り組みの一つに社員旅行の実施がありますが、先日、JTBより社員旅行に関するWEBアンケートの調査結果が発表されました。


 これによれば、社員旅行に「行ったことがある」人は、全体の72%となり、多くの企業で社員旅行が実施されているという結果が明らかになりました。また社員旅行実施企業での参加率は89%で、こちらも予想以上の高い参加率となっているようです。更には「社員旅行に行って良かったと思うことは何ですか」という設問に対する回答の第一位は、「他の社員とコミュニケーションが取れる」の36%となっており、実際に社員旅行を行っている企業においては、企業サイドが考える効果が一定以上出ているのではないかと予想されます。


 これに対し、社員旅行に行ったことがない方に対する「今後、社員旅行に行きたいと思いますか」という設問については、「行きたい」の34%に対し、「行きたくないが仕事なので行く」が8%、「行きたくない」が47%となっており、過半数がネガティブな回答をしています(グラフはクリックして拡大)。


 当社でも一昨年までは社員旅行を行っておりましたが、やはり日頃なかなかコミュニケーションを取ることができない他部署の人間とゆっくり話ができるなど、個人的にも社員旅行には一定のメリットがあると実感しています。社員旅行を実施する際には、その趣旨を明確にし、また企画段階においても社員の意見を積極的に取り入れることによって、多くの社員にとって価値のある取り組みにしていきたいものです。



関連blog記事
2007年7月28日「組織におけるコミュニケーション不全が組織に与える影響」
https://roumu.com
/archives/51029625.html

2007年1月28日「会社人間」
https://roumu.com
/archives/50871749.html

2006年12月17日「社内行事の復活」
https://roumu.com
/archives/50823436.html


参考リンク
JTB「「社員旅行」に関する調査を発表」
http://www.jtbcorp.jp/scripts_hd/image_view.asp?menu=news&id=00001&news_no=935


(大津章敬)


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