遂に決定!平成21年9月より適用される協会けんぽの都道府県単位保険料率

平成21年9月より適用される協会けんぽの都道府県単位保険料率 2007年10月10日のブログ記事「社会保険庁廃止に伴う都道府県別健康保険料率設定の影響」でも取り上げた全国健康保険協会(以下「協会けんぽ」という)の都道府県単位での保険料率ですが、今年の9月から適用となる保険料率が決定し、協会けんぽのホームページで公開されました。実務に大きな影響を与える内容ですので、今日はこのテーマについて取り上げましょう。


 協会けんぽの健康保険の保険料については、現在、全国一律の保険料率(8.2%)となっていますが、平成18年に健康保険法が改正され、平成21年9月までに都道府県毎の保険料率に移行することとなっていました。これにより、都道府県毎の保険料率が、9月分の保険料(一般の被保険者については10月納付分、任意継続被保険者については9月納付分)から適用となります(画像はクリックして拡大)。


 そもそも今回の仕組みの導入は、全国一律の保険料率のもとでは疾病の予防等の地域の取組により医療費が低くなっても、その地域の保険料率に反映されないという問題点が指摘されていたことが背景にあります。こうした中で医療制度改革において、国民健康保険や後期高齢者医療制度と同様に、都道府県単位の財政運営を基本とすることが行われており、都道府県毎の保険料率は、こうした改革の一環として導入されます。ただし、激変緩和措置として平成25年9月までは、都道府県間の保険料率の差を小さくした上で、保険料率を設定することとなっており、平成21年度は実際の保険料率と全国平均の保険料率との差が10分の1とされました。具体的な都道府県単位の保険料率は以下をご覧下さい。
http://www.kyoukaikenpo.or.jp/news/detail.1.13893.html


 この仕組みの導入で、総務担当者は自社の管轄の都道府県を把握する必要が出てくるため、保険料率が変更される際には常に意識しておく必要性がありそうです。



関連blog記事
2008年8月22日「10月の協会けんぽ設立で保険料率はすぐに変わるのか?」
https://roumu.com
/archives/51395907.html

2008年5月30日「10月の協会けんぽ設立で新保険証へ切替えに」
https://roumu.com
/archives/51335017.html

2007年10月10日「社会保険庁廃止に伴う都道府県別健康保険料率設定の影響」
https://roumu.com
/archives/51109890.html


参考リンク
全国健康保険協会「都道府県毎の保険料率への移行について」
http://www.kyoukaikenpo.or.jp/8,12390,131.html


(宮武貴美)


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