2009年夏季賞与は対前年同期比で14.4%と過去最大のマイナス幅

2009年夏季賞与は対前年同期比で14.4%と過去最大のマイナス幅 先日、労務行政研究所より「東証第1部上場企業の2009年夏季賞与・一時金の妥結水準調査」の結果が公表されました。この調査は東証第1部上場企業(2009年4月14日現在1720社)のうち、原則として労組が主要な単産に加盟している企業を対象とし、このうち、今年の賃上げと同時期に夏季賞与・一時金を決定している企業140社について集計したもの。


 それによれば、今年の東証第1部上場企業の夏季賞与・一時金は、全産業平均で648,149円、同一企業でみた昨夏の妥結実績である757,076円と比較すると、△108,927円、△14.4%の減少となったことが明らかになりました(グラフはクリックして拡大)。賞与は2003年以降毎年増加を続けていましたが、7年振りに対前年同期比マイナスに転じ、またマイナス幅は調査開始の1970年以降最大となりました。なお産業別にみると製造業の支給水準は620,805円(対前年同期比△18.7%)、非製造業は724,270円(対前年同期比△2.1%減)となり、製造業のマイナスが全体の水準を押し下げていることが分かります。


 昇給の実務が終わり、次は夏季賞与という企業も多いと思いますが、今年は企業業績の低迷を背景にかなり厳しい結果になることが予想されます。



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参考リンク
労務行政研究所「東証第1部上場企業の2009年夏季賞与・一時金の妥結水準調査」
https://www.rosei.or.jp/contents/detail/16709


(大津章敬)


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