今年の夏季賞与 東証一部上場企業の平均は前年比2.4%プラスの662,832円
企業業績も大企業を中心に徐々に明るさが見られるようになってきていますが、今年の夏季賞与は昨年と比較すると若干のプラスに向かいそうです。先日、労務行政研究所より「東証第1部上場企業の2010年夏季賞与・一時金(ボーナス)の妥結水準調査」の結果が発表されました。この調査は、東証第1部上場企業(4月20日現在で1,685社)のうち、原則として労働組合が主要な単産に加盟している企業を対象に実施されたもので、142社の回答を集計したもの。
これによれば、今年の夏季賞与は全産業平均で662,832円となり、同一企業でみた昨夏の妥結実績(647,310円)と比較すると,15,522円(2.4%)の増加となっています。昨夏がマイナス14.4%という大幅な減少を記録していますので、まだまだ絶対的な水準としては低いものの、2年ぶりにプラスの伸びとなっています。
またこれを産業別に見ると製造業の平均支給額は646,466円で対前年同期比は2.8%増、一方、非製造業は709,278円で対前年同期比1.5%増といずれもプラスの結果となっています。中小企業においては大企業に比べ、業績の回復が遅れており、今夏もやはり厳しい状況が続くと予想されますが、少しずつ先の明るさが見えつつあるという印象を受ける結果ではないでしょうか。
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参考リンク
労務行政研究所「東証第1部上場企業の2010年夏季賞与・一時金(ボーナス)の妥結水準調査」
https://www.rosei.or.jp/contents/detail/26197
(大津章敬)
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