女性が非正規労働者として勤務する割合は54.7%に

女性が非正規労働者として勤務する割合は54.7%に 厚生労働省は2012年7月上旬に「平成23年版 働く女性の実情」を公表しました。「働く女性の実情」は、政府や研究機関等の各種統計調査を用いて、働く女性の状況等が分析されたもので、昭和28年から毎年公表されており、大きく変化する就業環境の中で、女性がどのような労働形態をとってきたかが分かる報告書となっています。今回はここの中から、非正規の職員・従業員の割合について取り上げることにしましょう。

 平成23年の女性の雇用者数は2,237万人となり、前年に比べ8万人増加(前年比0.4%増)となりました。平成7年に2,000万人を突破して以来、継続して2,000万人台を維持しており、雇用者総数に占める女性割合も右肩上がりが続いています。ただし、女性の雇用者については、非正規職員・従業員であるケースも多く、平成23年は1,188万人となっており、役員を除く女性雇用者総数に占める割合は実に54.7%となっています。男性の19.9%という数字と比較してみても、女性の雇用者が非正規職員・従業員として多く雇用されていることが分かります。

 この数字は、企業の労働力の利用法以外にも労働者本人の希望等も関係しているため、一概に正規労働者になることばかりを検討するわけにはいかないでしょう。よって、今後非正規労働者を現状以上に活用する方法と、一方では能力があり、かつ希望する人の正規労働者への登用制度をバランスよく考えていく必要があるのではないかと思います。


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2012年6月22日「更なる均衡待遇の推進が議論される今後のパートタイム労働対策にかかる建議」
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2011年9月27日「厚労省から公表された今後のパートタイム労働対策の報告書」
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2011年5月5日「厚生労働省が発表した平成23年度の目標と重点施策」
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2010年9月17日「今後の労働法制に多大な影響を与えることが確実な「有期労働契約研究会報告書」が公表に」
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参考リンク
厚生労働省「「平成23年版 働く女性の実情」について」
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r9852000002ea8h.html

(宮武貴美)

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