ベアの影響で上昇する初任給 経団連調査の大卒事務系初任給は209,868円に

経団連調査の大卒事務系初任給は209,868円に 2014年10月28日のブログ記事「ベアの影響で大きく上昇する学卒初任給 大卒は204,148円」では、産労総合研究所の「2014年決定初任給調査」から、学卒初任給の改定状況について取り上げました。本日は経団連が行った同様の調査の結果について取り上げます。先に結論を言えば、産労総合研究所の調査結果同様、学卒初任給の引き上げが急ピッチで進められることが分かる内容となっています。ちなみに今回の調査対象は、経団連企業会員および東京経営者協会会員企業1,909社で、集計企業数は515社(有効回答率27.0%)となっています。よって基本的には大企業のデータとしてご覧ください。

 まずは初任給の改定状況ですが、今春のベアの影響もあり、前年から引き上げた企業が42.5%へ急増(2012年:8.2% 2013年:9.1%)しています。その結果、学歴・系統別の初任給は以下のとおり、すべてで大幅に上昇しています。
事務系
大学院(修士)卒 226,349円(+0.55%)
大学卒 209,868円(+0.56%)
短大卒 176,014円(+0.48%)
高校卒 164,149円(+0.38%)
技術系
大学院(修士)卒 227,849円(+0.52%)
大学卒 209,897円(+0.52%)
高専卒 184,830円(+0.64%)
短大卒 179,184円(+0.49%)
高校卒 166,041円(+0.36%)
現業系
高校卒 165,603円(+0.45%)

 このように大企業の大卒初任給は21万円台を窺う状況となっています。若年労働者数の減少が続く中、新卒者の獲得合戦が厳しくなりそうです。


関連blog記事
2014年10月28日「ベアの影響で大きく上昇する学卒初任給 大卒は204,148円」
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2014年8月28日「今春の中小企業 23.4%がベースアップを実施」
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2014年5月15日「進められる新卒の初任給見直し 23.2%が全学歴引き上げへ」
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2013年11月6日「90.3%の企業が初任給を据え置き」
https://roumu.com
/archives/52014993.html

参考リンク
経団連「2014年3月卒 新規学卒者決定初任給調査結果」
http://www.keidanren.or.jp/policy/2014/088.pdf

(大津章敬)

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