進む障害者雇用 雇用障害者数・実雇用率ともに過去最高を更新

進む障害者雇用 雇用障害者数・実雇用率ともに過去最高を更新 2014年11月8日のブログ記事「来年4月に改正される障害者雇用納付金制度 最新リーフレットがダウンロード開始」でも取り上げたとおり、2015年4月1日より常時雇用する労働者数が100人を超え200人以下の事業主についても、障害者雇用納付金制度の申告が必要となります。こうした背景もあり、積極的な障害者雇用が進められていますが、これに関連して、先日、厚生労働省より「平成26年 障害者雇用状況の集計結果」が発表となりました。そこで今回はこの内容について取り上げましょう。

 この結果によると、平成26年の民間企業における雇用障害者数は、431,225.5人と前年より22,278.0人増えており、実雇用率は1.82%と、こちらも対前年比0.06ポイント上昇しています。これはいずれも過去最高を更新する結果。雇用者の内訳をみてみると、身体障害者は 313,314.5人(対前年比3.1%増)、知的障害者は90,203.0人(同8.8%増)、精神障害者は27,708.0人(同24.7%増)と、いずれも前年より増加し、特に精神障害者の伸び率が大きくなっています。

 このように全体として障害者雇用が進展する一方で、法定雇用率未達成企業の状況を見てみると、平成26年の法定雇用率未達成企業は47,888社で、そのうち障害者を1人も雇用していない企業(0人雇用企業)が、この未達成企業に占める割合は59.4%と6割に近い結果となっています。これを企業規模別に占める割合を見てみると以下のようになっています。
【障害者を1人も雇用していない企業(0人雇用企業)の割合】
50人以上100人未満   96.6%
100人以上300人未満  40.2%
300人以上500人未満  1.5%
500人以上1,000人未満 0.4%
1,000人以上      0.1%
 来年4月より障害者雇用納付金制度の対象が、常用雇用労働者が100人を超え200人以下の事業主に拡大されることから、特にこの従業員規模の企業は、障害者を雇用に向けてアクションが急がれます。障害者の雇用は、通常の雇用よりも時間を要するケースが多いことから、早めに取り組むことが求められます。


関連blog記事
2014年11月8日「来年4月に改正される障害者雇用納付金制度 最新リーフレットがダウンロード開始」
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/archives/52054796.html

2014年4月25日「いよいよ来春から障害者雇用納付金制度の対象者が拡大へ」
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2014年2月17日「障害者雇用納付金等申告 平成26年度より追加となる記載事項と添付書類」
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2013年6月28日「重要性を増す障害者雇用の全体像が一冊で分かるリーフレット ダウンロード開始」
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2013年6月20日「成立した精神障害者の雇用義務化と障害者に対する差別禁止」
https://roumu.com
/archives/51997336.html

参考リンク
厚生労働省「平成26年 障害者雇用状況の集計結果」
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000066516.html

(福間みゆき)

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