医師による面接指導の内容がよく分かる「ストレスチェック面接指導報告書作成マニュアル」

ストレスチェック いよいよ12月1日からストレスチェックがスタートしました。当日は朝の情報番組などでもその内容が取り上げられていましたが、企業の状況としてもそろそろ真剣に実施に向けた準備を始めたといったところが多いように感じます。

 さて、今回のストレスチェックですが、実務上は本人からの申し出を受け、医師による面接指導を受けさせるという流れがもっとも重要な箇所の一つとなりますが、実際にどのような流れで面接指導が行われ、どのような報告書・意見書が出てくるのかがよく分からないという話を耳にします。そんな場合に役立つのが厚生労働省がとりまとめた「長時間労働者、高ストレス者の面接指導に関する報告書・意見書作成マニュアル」です。

 このマニュアルでは、医師が面接指導の結果に基づいて作成する報告書・意見書の様式例とその記載例、そして報告書・意見書の作成の流れが示されており、その全体像がよく分かる資料となっています。例えば、高ストレス者の医師による面接指導の流れは以下のように解説されています。
労働者がストレスチェックを受検
労働者への結果の通知
高ストレス者からの面接指導の申出
面接指導の実施
・勤務の状況(労働時間、労働時間以外の要因)の確認
・心理的な負担(ストレス)の状況の確認
・その他の心身の状況(心身の健康状況、生活状況等)の確認
・総合評価、労働者への指導
事業者への意見具申
・面接指導結果報告書の作成
・就業上の措置に係る意見書の作成
事業者による就業上の措置の実施

 マニュアルでは報告書・意見書の様式・記入見本だけでなく、以下のようなチェックリストなども掲載されています。中には企業の衛生管理でも活用できるものもありますので、是非ご覧ください。
(1)労働時間等に関するチェックリスト(例)
(2)労働時間以外の労働に関する負荷要因(例)
(3)疲労蓄積度のチェックリスト(例)
(4)心理的な負担(ストレス)の状況の確認の際の観点(例)
(5)心身の健康状況、生活状況の把握のためのチェックリスト(例)
(6)抑うつ症状に関する質問(例)
(7)脳・心臓疾患のリスク評価の方法(例)
(8)面接時の生活習慣・セルフケアのアドバイス(例)


関連blog記事
2015年11月25日「遂にダウンロード開始!無料で使える厚生労働省版ストレスチェック実施プログラム」
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2015年11月6日「ストレスチェック制度は半数が産業医を実施者とすると回答」
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2015年10月5日「ストレスチェック実施促進のための助成金のQ&Aが公開」
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2015年9月8日「小規模事業場が利用できる「ストレスチェック」実施促進のための助成金」
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参考リンク
厚生労働省「長時間労働者、高ストレス者の面接指導に関する報告書・意見書作成マニュアル」
http://www.mhlw.go.jp/bunya/roudoukijun/anzeneisei12/manual.html

(大津章敬)

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