東証第1部上場企業の33.9%が学卒初任給の引き上げを実施 大卒は遂に21万円台に

初任給 採用難の環境を背景に、初任給の上昇が続いています。今回は労務行政研究所の「2016年度 新入社員の初任給調査」の中から、初任給の改定状況および学歴別の初任給水準について見ていきます。なお、この調査は、東証第1部上場企業1,833社と、生命保険、新聞、出版でこれに匹敵する大手企業11社を加えた合計1,844社を対象に実施されたもので、今回の集計は回答のあった227社の結果となっています。

 これによれば2016年に初任給を引き上げた会社は33.9%となっており、依然として高水準となっています。なお、業種別で見ると、製造業では43.5%、非製造業では22.3%の引き上げとなっており、製造業において積極的に初任給の引き上げが行われていることが分かります。

 次に学歴別の初任給水準は以下のようになっています。なお、( )内は前年からの上昇額です。
大学院卒(博士) 243,850円(+671円)
大学院卒(修士) 227,505円(+1,180円)
大学卒(一律) 210,313円(+820円)
大学卒(基幹職) 211,810円(+779円)
大学卒(補助職) 187,315円(+622円)
短大卒(事務) 177,822円(+719円)
高専卒(技術) 187,257円(+932円)
専門学校卒(2年制・事務) 179,425円(+551円)
高校卒(事務技術・一律) 164,894円(+714円)
高校卒(事務技術・基幹職) 171,709円(+225円)
高校卒(事務技術・補助職) 162,866円(+225円)
高校卒(現業) 166,124円(+508円)

 このように遂に大卒の初任給が21万円台に乗りました。改めて自社の初任給水準に見劣りはないか、求人条件の確認が必要となります。


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参考リンク
労務行政研究所「2016年度 新入社員の初任給調査」
http://www.rosei.or.jp/research/pdf/000068123.pdf?_ga=1.199164074.482602456.1438437522

(大津章敬)

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