把握しておきたい「副業・兼業の促進に関するガイドライン」Q&A
2018年2月1日のブログ記事「副業・兼業の促進に関するガイドラインおよびモデル就業規則が公開」でご紹介したようにいよいよ厚生労働省における副業・兼業のスタンスが変わりました。このガイドラインの公開に合わせて早速、補足資料として、Q&Aがまとめられ公開されました。具体的には以下のようなものが記載されています。
【労働時間管理等】
・自社、副業・兼業先の両方で雇用されている場合の、労働基準法における労働時間等の規定の適用はどうなるのか。
■実例(甲乙事業場ともに、双方の労働時間数を把握しているものとします。)
(1)甲事業主と「所定労働時間8時間」を内容とする労働契約を締結している労働者が、甲事業場における所定労働日と同一の日について、乙事業主と新たに「所定労働時間5時間」を内容とする労働契約を締結し、それぞれの労働契約のとおりに労働した場合。
(2)甲事業主と「所定労働日は月曜日から金曜日、所定労働時間8時間」を内容とする労働契約を締結している労働者が、乙事業主と新たに「所定労働日は土曜日、所定労働時間5時間」を内容とする労働契約を締結し、それぞれの労働契約のとおりに労働した場合。
(3)甲事業主と「所定労働時間4時間」という労働契約を締結している労働者が、新たに乙事業主と、甲事業場における所定労働日と同一の日について、「所定労働時間4時間」という労働契約を締結し、甲事業場で5時間労働して、その後乙事業場で4時間労働した場合。
(4)甲事業主と「所定労働時間3時間」という労働契約を締結している労働者が、新たに乙事業主と、甲事業場における所定労働日と同一の日について、「所定労働時間3時間」という労働契約を締結し、甲事業場で5時間労働して、その後乙事業場で4時間労働した場合。
【健康確保措置】
・所定労働時間の3/4以下の短時間労働者は労働安全衛生法第66 条第1項に基づく健康診断の対象とはならないが、副業・兼業することにより所定労働時間の3/4を超えてしまう場合(※)には、当該労働者に対する健康診断の実施義務はかかるのか。
(※)例えば、通常の常時使用する労働者の1週間の所定労働時間を40 時間としている甲事業主と「所定労働日は月曜日から金曜日、労働時間は8:00~12:00」という労働契約を締結している短時間労働者が、乙事業主と「所定労働日は月曜日から金曜日、労働時間は13:00~16:00」という労働契約を締結し、それぞれの労働契約のとおりに労働した場合等がある。
【労災保険】
(1)副業・兼業している場合、労災保険給付額の算定はどうなるのか。
(2)副業・兼業している場合、業務の過重性の評価に当たって労働時間は合算されるのか。
(3)A会社での勤務終了後、B会社へ向かう途中に災害に遭った場合、通勤災害に該当するのか。
↓「「副業・兼業の促進に関するガイドライン」Q&A」はこちらから!
http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11200000-Roudoukijunkyoku/0000193040.pdf
関連blog記事
2018年2月1日「副業・兼業の促進に関するガイドラインおよびモデル就業規則が公開」
https://roumu.com
/archives/52144979.html
2017年12月26日「厚労省から公開された就業規則の副業・兼業の就業規則最終案」
https://roumu.com
/archives/52142836.html
2017年12月12日「4つの禁止・制限事項の設けられた副業・兼業の就業規則(案)」
https://roumu.com
/archives/52141958.html
参考リンク
厚生労働省「副業・兼業」
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000192188.html
(宮武貴美)
http://blog.livedoor.jp/miyataketakami/
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